17週(4月25日から5月1日)のインフルエンザ定点当たり届出数によると、前週より増加したのは沖縄県や佐賀県、長崎県など16県となり、前回の36都道府県から大幅に減少した。全国平均では6.75人となり、3週ぶりの減少となった。
17週に最も多かったのは長野県で、2週連続となった。ただし、定点当たり届出数は20.40人と前週の25.51人から減少した。これに、福井県(19.56人)、沖縄県(18.60人)、宮崎県(18.58人)、佐賀県(17.56人)、長崎県(15.99人)が続き、九州や北陸での流行が目立つ(図1)。なお、注意報の目安とされる「10人」を超えたのは10県で、前回の14道県から減少した。

図1 インフルエンザ定点当たり届出数の推移(上位自治体と全国平均)
前週からの増加率をみると、宮城県が0.78人から1.98人と2.54倍となったほか、岩手県が1.70倍(2.23人から3.79人)、沖縄県が1.30倍(14.36人から18.60人)、秋田県が1.24倍(7.65人から9.47人)などとなっている(表1)。東日本大震災の被災地である宮城県や岩手県、福島県や茨城県、青森県で増加している点が気がかりである。
表1 インフルエンザ定点当たり届出数が前週より増加した自治体
週 | 16週 | 17週 | 17週/16週 |
---|---|---|---|
全国平均 | 7.56 | 6.75 | 0.89 |
宮城県 | 0.78 | 1.98 | 2.54 |
岩手県 | 2.23 | 3.79 | 1.70 |
沖縄県 | 14.36 | 18.60 | 1.30 |
秋田県 | 7.65 | 9.47 | 1.24 |
佐賀県 | 14.28 | 17.56 | 1.23 |
長崎県 | 13.06 | 15.99 | 1.22 |
滋賀県 | 6.06 | 7.23 | 1.19 |
福島県 | 3.03 | 3.53 | 1.17 |
茨城県 | 4.50 | 5.02 | 1.12 |
愛媛県 | 8.69 | 9.56 | 1.10 |
和歌山県 | 7.08 | 7.66 | 1.08 |
京都府 | 5.76 | 6.22 | 1.08 |
徳島県 | 8.49 | 8.97 | 1.06 |
青森県 | 13.72 | 14.28 | 1.04 |
福井県 | 19.47 | 19.56 | 1.00 |
熊本県 | 5.09 | 5.11 | 1.00 |
奈良県 | 6.65 | 6.62 | 1.00 |