都道府県がまとめているインフルエンザ定点当たり届出数(速報値)によると、2010年1週(1月4日~10日)は全国平均で9.18人となり、6週連続の減少となった。ただし、17都県で増加し、前週の1自治体から拡大した。特に奈良県では前週の1.4倍に増加し、東京都や神奈川県、愛知県などでも増加に転じた。
前週より増加したのは、奈良県のほか、東京都(1.32倍)、神奈川県(1.27倍)、愛知県(1.19倍)、千葉県(1.21倍)などで、首都圏での増加が目立つ(表1、図1)。
表1 前週から増加した自治体
週 | 53週 | 1週 | 1週/53週 |
---|---|---|---|
全国 | 10.22 | 9.18 | 0.90 |
奈良県 | 5.27 | 7.36 | 1.40 |
東京都 | 4.16 | 5.51 | 1.32 |
神奈川県 | 4.52 | 5.72 | 1.27 |
愛知県 | 11.29 | 14.07 | 1.25 |
千葉県 | 7.03 | 8.53 | 1.21 |
愛媛県 | 14.07 | 16.8 | 1.19 |
岡山県 | 7.31 | 8.44 | 1.15 |
長崎県 | 11.54 | 12.86 | 1.11 |
宮城県 | 5.02 | 5.48 | 1.09 |
佐賀県 | 10.51 | 11.36 | 1.08 |
兵庫県 | 7.88 | 8.51 | 1.08 |
山口県 | 7.25 | 7.79 | 1.07 |
和歌山県 | 8.28 | 8.86 | 1.07 |
三重県 | 9.54 | 10.07 | 1.06 |
新潟県 | 8.18 | 8.62 | 1.05 |
静岡県 | 15.87 | 16.42 | 1.03 |
徳島県 | 8.94 | 9.18 | 1.03 |

図1 インフルエンザ定点当たり届出数の推移(各数値は速報値であるため修正される可能性がある。増加率が高かった上位自治体)
1週でもっとも多いのは、沖縄県の45.14人だった。宮崎県が17.34人、愛媛県が16.8人、静岡県が16.42人、高知県が16.19人と続く。警報レベルの目安とされる「30人」を超えているのは沖縄県だけで、前週と変わっていない。
国立感染症研究所のインフルエンザウイルス分離・検出速報(1月7日現在報告数)によると、最近、分離・検出されているウイルスは、ほとんどが新型インフルエンザ(A/H1N1)となっている。
■参考
・各都道府県別のインフルエンザ流行状況