【第30回医療情報学連合大会】コンティニュア規格対応血圧計で実証実験、今年中に現場評価開始も:帝京大学

帝京大学医療情報システム研究センターの水谷晃三氏

 11月19日(金)から21日(日)までアクトシティ浜松(静岡県浜松市)で開催された第30回医療情報学連合大会で、病院情報システムに関する発表が行われた。モバイル端末などのツールを導入することで、院内業務の最適化を図ろうとする試みである。(※これに関連する事例記事はこちらへ

 帝京大学医療情報システム研究センターの水谷晃三氏は、コンティニュア規格に準拠した機器を利用した実証実験について発表した。具体的には、帝京大学医学部附属病院の入院患者に対するベッドサイドでの血圧測定に、コンティニュア規格(注1)に準拠した血圧計を使用し、測定データを病院情報システムに自動投入するための実証実験を行った。

 今回開発した専用のアプリケーション「iEHR Continua Data Register」(注2)は、いくつかの特徴を持つ。(1)入力間違いを極力少なくする工夫を凝らしたインターフェース、(2)タッチパネルでの利用を想定した大きめの画面構成、(3)特定のシステムに依存しない機能、などである。看護師が病棟を回る際にワゴンに乗せて運ぶノートPCにインストールして使用する。

iEHRデータレジスタの画面

 機器からは、計測時にBluetoothでデータがノートPCに実装された「iEHRデータレジスタ」に飛ぶようになっている。利用者IDと患者IDは、バーコードからリーダーで読み取ると、計測データと同時に送信される。ただし、この段階では、電子カルテにデータは登録されない。誤登録を防ぐために、iEHRデータレジスタで一度内容を表示し、看護師が間違いないか目で確認してボタンをクリック。そこで初めてデータがiEHRと電子カルテに登録される、というプロセスを意図的に設けた。

 水谷氏は「登録ボタンを押すだけでいいので、利用者(主に看護師)の負担が減る。加えて、転記ではなく転送なので誤記録の防止につながる。コンティニュアは標準規格なので、今後他のデータや機器への応用も比較的スムーズにできる」とメリットを解説。今後、実際の診療業務に導入して利用者の評価・意見を聞いていく計画で、「早ければ今年中に現場への導入を開始したい」と意気込みを見せた。


注1:コンティニュア規格は、医療・健康機器のデジタル化促進と通信規格統一を目的としたもので、コンティニュア・ヘルス・アライアンス(代表企業インテル)が提唱している。病院情報システムとさまざまなツールをシームレスに連携させることで、診療の質向上と病霧効率の改善を目指す。

注2:iEHR は同病院が導入した医療情報連携基盤。

(本間康裕=医療とIT)


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