NTT東日本と、医療者を中心としたボランティア団体「東日本大震災被災地支援継続ケア・キュアネットワークプロジェクト(C3NP)」は4月14日、東日本大震災の被災者を対象とした遠隔健康相談を近く開始すると発表した。首都圏の医師や保健師がテレビ電話を介して避難所の被災者に対し、無償の健康相談を行うもの。準備ができ次第、4月中にも開始する予定という。
この支援サービスは、災害発生直後の救援活動ではなく、電気を含めた社会インフラがある程度回復してから開始し、中長期で被災者の身体的・精神的ケアを提供するのが目的。阪神淡路大震災など過去の大災害でも、当初の緊張が去った後で不安や喪失感が増し、孤独死などが増えることが知られている。
NTT東日本は、首都圏の協力医療機関と被災現地の避難所などを光ブロードバンド回線「フレッツ光」で結び、テレビ電話端末「フレッツフォン」を設置する。当初は、宮城県栗原市と岩手県遠野市の避難所で支援を開始、自治体からの要望に応じて、順次拠点を拡大していくという。
(中沢 真也=日経メディカル別冊)
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