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『医療とIT』は2012年4月1日より『デジタルヘルスOnline』に全面移行しました

GEヘルスケアとソフトバンク、クラウド環境での医療画像ホスティングサービス提供

2011/03/01
増田克喜

医療IT事業での提携を発表したGEヘルスケア・ジャパンとソフトバンクテレコム。(左から)ソフトバンクテレコム執行役員営業副統括 深澤里巳氏、GEヘルスケア・ジャパン代表取締役社長兼CEO 熊谷昭彦氏、フトバンクテレコム代表取締役副社長兼COO 宮内謙氏、GEヘルスケア・ジャパン ヘルスケアIT本部本部長 大塚孝之氏)

 GEヘルスケア・ジャパンとソフトバンクテレコムは、3月1日、医療IT事業での提携を発表した。その第一弾として、クラウド環境での医療画像のデータホスティング事業を、9月1日から共同で展開していくことに合意したと発表した。

 医療画像データ容量は爆発的に増大しており、データの管理コストの増大、データの移行作業の負荷増大、データ喪失リスクが高まっていることが、大規模な病院の大きな課題になっている。「PACSは5、6年ごとに更新するが、その際に5年後のデータ容量を予測してシステムを調達するため、その間に使用しない不稼動容量が大きく、非常に投資効率が悪い。これを必要な分だけ利用するホスティングサービスに移行することにより、不稼動容量をなくし、経済効率を向上することができる」(GEヘルスケア・ジャパン ヘルスケアIT本部本部長 大塚孝之氏)という。

 GEヘルスケアが提供するPACS(医療用画像管理システム)は、短期保存データを蓄積するストレージと長期保存データを蓄積するアーカイブストレージからなる2ティア型で構成される。データホスティングサービスは、このうち長期保存データをプライマリーデータセンターとセカンダリーデータセンターの2カ所に移行し、ブロードバンドネットワーク回線で結ぶもの。データセンターと回線は、ソフトバンクテレコムが提供する。

 頻繁にアクセスする短期保存データは、従来通り病院内のシステムに置く。従来通り、院内の高速ネットワーク経由で迅速な読影・参照ができる環境が整備される。普段はアクセスしない長期保存データは、遠隔地のアーカイブストレージに置く。あらかじめ必要なデータを夜間に病院内の短期保存ストレージにダウンロードするプリフェッチ機能を利用すれば、数年前の画像と新たに撮影した画像の比較も容易にできる。

 両社はまずGEヘルスケアのPACSを導入している大規模病院を対象にサービスを販売し、将来的に中小規模病院、クリニックへと拡大していく。料金は、基本使用料に加えてホスティングしたデータ容量に応じた従量料金を予定している。「病院規模によるが、月額100万円~数百万円になると考えている。PACS導入の際の初期投資を減価償却した場合と比較すると、約1~2割のコスト削減が可能になる」(大塚氏)。また、中小規模病院へのサービス提供料金については、「回線料金も別途かかり負担になるので、中小病院専用のサービスメニューを今後考える必要がある」(大塚氏)という。

 GEヘルスケア・ジャパンは、今後PACSの長期保存データのホスティングサービスに留まらず、PACSそのもののホスティングするサービスへと拡大していく計画。GEヘルスケア・ジャパン代表取締役社長兼CEOの熊谷昭彦氏は、「当社ヘルスケアIT部門とソフトバンクの日本初のエキサイティングな提携」とし、その第一歩として今後の新たな事業提携を図っていくという。一方、ソフトバンクテレコム代表取締役副社長兼COOの宮内謙氏は、「最先端の医療機器とシステムを提供するGEヘルスケアによるeHealth革命と、クラウドコンピューティングの仕組みが合体して、医療クラウドの共通基盤となる新しいシステムを提供することができるようになった。医療情報革命の第一歩になる提携だ」と述べた。

(増田 克善=日経メディカルオンライン委嘱ライター)

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