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フィリップス、腹部の高画質撮影を実現した3T MRIを発表
体形による画像の不均一を改善する新機能を搭載

2008/12/12
中沢真也

 フィリップスは11月30日、米シカゴで開催された第94回北米放射線学会(RSNA2008)で、3T(テスラ)MRIの新製品「Achieva 3.0T TX」を発表した。「複数送信」と呼ばれる新技術を採用、さまざまな体形の腹部撮影でも高品質の画像が得られるという。欧米ではただちに販売を開始、日本では薬事承認が得られ次第、2009年後半をめどに発売する。

 MRIで照射する高周波の周波数は、磁力が強いほど高くする必要があるが、そのために体内で特定部位だけ高周波が強まる「定在波」が起きやすくなる。また、腹部には肺や消化管のように空気層を持つ臓器などがあり、周波数の高い3T MRIでは画像ムラが発生しやすい特性がある 注)。

 Achieva 3.0T TXでは、独立した2つの電磁波送信ユニットを備え、位相と振幅が異なる高周波を同時送信することで、このムラを改善した。いったん標準的な送信を行って受信ムラを評価し、最適化した本送信を行う。このため、肥満体や腹水など様々な状態の患者に対し、いわばテーラーメイドの高品質な撮影が実現するという。
(中沢 真也=日経メディカル別冊)


注)MRIでは、強力な磁気をかけた状態で特定周波数の電磁波を放射・受信し、水素原子核(プロトン)の核磁気共鳴から組織の状態を画像化する。共鳴周波数は磁気の強さに比例して高くなり、3Tでは約128MHzとなるが、この周波数の電磁波は、人体の内部では腹部の厚みに相当する約25cmで、中心部が強まる定在波が発生するという。

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