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部門システムとの密接な連携とがん専門病院必須の機能を実装した
総合医療情報システムを実現
事例研究:群馬県立がんセンター

2007/12/19

診療情報の一元化によって
業務の効率化と質の向上が実現


 部門システムとの連携を実現したことによって、患者基本情報の部門登録の手間や部門マスタのメンテナンス作業などが軽減され、診療業務以外の作業に時間を費やす必要がないという点が評価されている。例えば、手術支援システムでは、スタッフのIDをはじめ手術点数、薬剤・物品などマスタデータはすべて電子カルテシステムのマスタとデータの同期をとっているため、部門システムのマスタメンテナンス作業の負担が軽減されるなど、部門スタッフは本来の専門的な業務に専念することができるようになった。このように診療情報の一元化が実現されたことによって診療の質の向上につながっていると指摘している。

 「例えば手術部の立場からすると、術前・術後の状態が電子カルテで一覧できるので、情報の収集に非常に役立っている。また、手術後のICUでの状況、病棟での生体情報などもすべて電子カルテ上で情報入手できるため、重症患者の状態把握も確実にできるようになった」(猿木氏)と導入の効果を強調する。


成長させていくことが可能な
電子カルテシステムに期待


 新病院オープンとともに稼動した電子カルテシステムは、もちろん何の問題もなく運用できたわけではない。「開院直後は毎日責任者や関係スタッフが集まって反省会を開き、その日に改善すべき内容を検討し、改修すべき点はNECにすぐに依頼し、運用でカバーできる点はその方法を検討するなど、その場で結論を出して対応してきたことがスムーズな運用につながった」(猿木氏)と、システムの問題点やニーズに対して素早く対応することが、導入効果を高めていくことにおいて重要だと指摘している。

 稼動した総合医療情報システムの今後を見据えて、「クリティカルパス、地域連携パスといった機能が、今後のがん医療のキーポイントになる。また、一元化された情報から多角的なデータ分析を可能にするデータウェアハウスの仕組みは構築したが、実際にそのデータからどんな指標をチェックし、分析することによって経営改善や医療の質向上につなげられるかが課題。電子カルテシステムを中核とした総合医療情報システムは、そうした課題の解決に向けて成長させていくことができるものと期待している」(澤田氏)。
 




■病院概要
名称:群馬県立がんセンター
所在地:群馬県太田市高林西町617-1
病床数:332床
診療科目:消化器内科、血液内科、呼吸器内科、消化器外科、乳腺科、呼吸器外科、婦人科、歯科口腔外科、頭頚科、麻酔科、泌尿器科、放射線科
1955年に群馬県立東毛診療所として発足。1972年から、がん専門病院として群馬県のがん対策の中心的役割を果たす。2002年12月に地域がん診療連携拠点病院に認定。
Webサイト:http://www.gunma-cc.jp/
 
 

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