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事例研究:けいじゅヘルスケアシステム

2006/12/22
井関清経

董仙会本部事務局情報管理課長の直江幸範氏

3. IT化の経営的メリットとは
IT投資額は年間収入の1%に相当
 神野氏は、「電子カルテの導入後、診療情報管理士の業務内容が変わってきた」と話す。これまで診療情報管理士「記入漏れはないか」という監査に力を注いできたが、電子カルテの導入に伴い、その作業がかなり軽減されたため、最近は医療の質を評価するための業務が増えてきたという。死亡率をはじめとするクリニカルインディケーターを指標に、診療内容をいかに評価するかが現在の課題になっている。

 電子カルテの今後の課題としては、インターネット上での患者へのカルテ開示がある。また地域の連携先の医療機関も、カルテに書き込めるようにすることも検討中だ。「いかなるメリットがあるか、またセキュリティー上は問題ないか、コストはどうか、といった様々な角度から検討して進める」と神野氏。

 「けいじゅヘルスケアシステム」のIT化の経緯は表1に紹介した。SPDなどについては導入後、約4年後に監査法人に依頼して削減効果を測定しているが、その結果は下記の通りだ。
◆診療材料院外SPD化:導入後4年4カ月で3億7100万円(年間約8600万円)
◆臨床検査LAN稼動・外注会社1社化:3年11カ月で3億200万円(同約7700万円)
◆薬剤在庫管理システム・納入卸1社化:3年6カ月で2億200万円(同約5800万円)
 
 現在、IT関連のメンテナンス費用は、「けいじゅヘルスケアシステム」全体では、サーバー代とソフトウエア代がそれぞれ月約150万円。このほか、ハードウエアの新規購入費なども含めると、IT関連の年間投資額は、全体の年間収入の1%程度だという。

 「現在のIT投資額が妥当であるかどうかの判断はなかなか難しいが、現時点で収支は黒字。また『あの病院は先進的な面白いことをやっている』との評判は、職員採用の際にも大きなメリットになる」と神野氏は話している。

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