インフルエンザ2012/13シーズンを都道府県別に振り返ってみたところ、定点当たり届出数でみた場合、最も流行のピークが高かったのは新潟県で53.81人だった。流行期間の最長は沖縄県で2011年40週から94週連続の流行中となっている(図1)。
沖縄県を除くと、2012/13シーズンの流行入り(定点当たり届出数が1人を超えた週でその後1人以上が続いた場合)が最も早かったのは佐賀県で、2012年45週だった。全国的な流行入りは2012年50週だった。最も遅かったのは青森県、石川県、京都府、大阪府、兵庫県、奈良県、島根県、香川県、鹿児島県で、2012年52週だった。なお、2013年1週には全都道府県で流行入りしていた。
流行のピークに注目すると、新潟県が53.81人で最多だった。千葉県の53.22人、長崎県の50.91人が続いた。50人を超えたのはこの3県だった。
一方、最も少なかったのは和歌山県で、21.68人だった。全域で警報レベル(30人以上)に達しなかったのは、和歌山県のほか福井県、三重県、滋賀県、京都府、大阪府、奈良県、島根県、徳島県、熊本県の2府8県だった。

図1 都道府県別にみたインフルエンザ2012/13シーズン流行の特徴(定点当たり届出数ベース)[クリックで拡大]
流行期間(1人を超えて以降、連続で1人以上だった期間)をみると、94週連続で流行中の沖縄県を除くと、佐賀県が29週で最も長かった。佐賀県は流行入りが早かった分、他の自治体より長いという特徴があった。
最も短かったのは茨城県で15週だった。栃木県(16週)、群馬県(18週)、埼玉県(18週)、千葉県(17週)、東京都(16週)、神奈川県(16週)と関東地区で短いという特徴があった(表1)。
流行入りからピークまでの時間をみると、沖縄県以外では、5~12週と幅があった。7週が最も多く14自治体で、5週が11自治体、6週と8週が9自治体ずつ、9週が3自治体だった(表1)。
表1 都道府県別にみた流行期間と流行入りからピークまでの時間(定点当たり届出数ベース)
流行期間(週) | 流行開始からピークまで(週) | 備考 | |
全国 | 24 | 7 | |
北海道 | 23 | 7 | |
青森県 | 23 | 5 | |
岩手県 | 24 | 8 | |
宮城県 | 23 | 6 | |
秋田県 | 21 | 7 | |
山形県 | 23 | 5 | |
福島県 | 23 | 6 | |
茨城県 | 15 | 6 | |
栃木県 | 16 | 7 | |
群馬県 | 18 | 8 | |
埼玉県 | 18 | 8 | |
千葉県 | 17 | 8 | |
東京都 | 16 | 7 | |
神奈川県 | 16 | 6 | |
新潟県 | 24 | 7 | |
富山県 | 25 | 7 | |
石川県 | 21 | 5 | |
福井県 | 23 | 7 | 全域での警報レベルに達せず |
山梨県 | 25 | 9 | |
長野県 | 25 | 8 | |
岐阜県 | 26 | 9 | |
静岡県 | 24 | 8 | |
愛知県 | 22 | 7 | |
三重県 | 22 | 6 | 全域での警報レベルに達せず |
滋賀県 | 21 | 7 | 全域での警報レベルに達せず |
京都府 | 21 | 5 | 全域での警報レベルに達せず |
大阪府 | 21 | 5 | 全域での警報レベルに達せず |
兵庫県 | 21 | 5 | |
奈良県 | 21 | 5 | 全域での警報レベルに達せず |
和歌山県 | 21 | 7 | 全域での警報レベルに達せず |
鳥取県 | 22 | 6 | |
島根県 | 21 | 5 | 全域での警報レベルに達せず |
岡山県 | 21 | 6 | |
広島県 | 22 | 8 | |
山口県 | 21 | 5 | |
徳島県 | 19 | 7 | 全域での警報レベルに達せず |
香川県 | 19 | 5 | |
愛媛県 | 23 | 6 | |
高知県 | 21 | 8 | |
福岡県 | 25 | 7 | |
佐賀県 | 29 | 12 | |
長崎県 | 24 | 9 | |
熊本県 | 24 | 6 | 全域での警報レベルに達せず |
大分県 | 25 | 8 | |
宮崎県 | 25 | 7 | |
鹿児島県 | 22 | 5 | |
沖縄県 | 94* | 16** |
*沖縄県は2011年40週から94週連続で流行中
**沖縄県は2012年42週(1.81人)からピークまで