日経BPは2019年10月9~11日の3日間、東京ビッグサイト(東京都江東区)で「クロスヘルスEXPO 2019」を開催する。医療従事者にとって必見といえるのが、10月11日(金)のパネルディスカッション「働きやすい病医院を目指して――本音で進める医療機関の働き方改革」だ。

 本パネルディスカッションでは、規模や機能の異なる四つの医療機関の理事長・院長が、自院で実践している働き方改革の取り組みを紹介する。モデレーターを務めるハイズ(株)(東京都新宿区)代表取締役社長の裴英洙氏に、医療機関の働き方改革の現状とパネルディスカッションに込めた思いを聞いた。


 今年4月から働き方改革関連法が順次施行され、医療機関においても働き方改革は「待ったなし」の様相です。医師の時間外労働の上限規制の適用は2024年4月からですが、「限られた時間内で高いパフォーマンスを発揮する」働き方を組織に浸透させるにはそれなりに時間を要するため、今から取り組んでおく必要があるでしょう。

 働き方改革は、(1)制度改革、(2)業務改革(3)意識改革――という3つの小さな改革の集合体だと私は考えます。(1)の制度改革の例としては、復職支援や院内保育の整備、複数主治医制やシフト勤務制の導入などがあります。(2)の業務改革では、各職種が担う業務を整理して簡素化を図ったり、一部の業務を別の職種に移管することなどが考えられます。そのためには、業務の見える化も必要になります。

 一番時間がかかるのが(3)の意識改革です。職員になぜ働き方改革が必要かを理解してもらった上で、限られた時間内で高いパフォーマンスを発揮できるような働き方に変えていかなければいけません。

 これらの改革は、医療機関の規模や担う機能などによって進めやすさに差があります。例えば、多額の投資を伴う院内保育の整備は、病床規模の小さい病院では難しいのが実情です。複数主治医制やシフト勤務制の導入も、医師数の多い大病院の方が進めやすいでしょう。一方、病床規模の小さい病院はトップと職員の距離が近いため、トップダウンで意識改革を進めやすいという一面があります。

 100の医療機関があれば、働き方改革の形も100通りあります。そこで、私がモデレーターを務めるパネルディスカッション「働きやすい病医院を目指して――本音で進める医療機関の働き方改革」では、規模や機能の異なる四つの医療機関の理事長・院長に登壇いただき、取り組み内容を共有したいと思います。「働き方改革の推進が組織にとってプラスになる」という、前向きな姿勢で働き方改革に取り組まれている方に登壇をお願いしました。

 医療法人青泉会・下北沢病院(東京都世田谷区、53床)院長の菊池守先生には、「足の総合病院」という専門病院の立場から。医療法人きたじま倚山会・きたじま田岡病院(徳島県北島町、198床)院長の里見淳一郎先生と一般社団法人慈恵会・青森慈恵会病院(青森市、332床)院長の丹野雅彦先生は、共にケアミックスの病院を運営していますが、病床規模が異なります。そして、たんぽぽクリニック(松山市、16床)などを運営する医療法人ゆうの森理事長の永井康徳先生には、在宅医療を中心に手がけるクリニックの立場から。立場の異なる登壇者の様々な取り組みの中から、自院の働き方改革に生かせるヒントを持ち帰ってもらいたいと思います。

“豪華幕の内弁当”を味わえる場

 働き方改革をはじめ、医療・介護業界が抱える課題は特定の職種や業界だけが頑張って解決できるものではありません。現場の当事者だけでなく、行政や、テクノロジーを生み出す産業界などの力が必要です。「クロスヘルスEXPO」には様々な業界の方が登壇するため、意見がぶつかり合うことで、新たな何かが生まれるのではないかと期待しています。

 クロスヘルスEXPOは、そこに行けばバラエティに富んだネタをワンストップで味わえる、いわば医療・介護業界の“豪華幕の内弁当”のようなもの。どのような化学反応が起こるか、私自身も楽しみにしています。(談)

2019年10月11日(金) 12:20-13:40

働きやすい病医院を目指して──本音で進める医療機関の働き方改革

医療システムを大きく変えかねない医師の働き方改革。医療機関は2024年4月の規制適用までに、組織体制を見直すことが欠かせない。とはいえ、実際にどう進めればいいのか。現状の医療現場が抱える課題を明らかにした上で、既に取り組みに着手している医療機関の事例から、今すぐ打つべき対策のヒントを探る。

[パネリスト]
下北沢病院院長 菊池 守
きたじま田岡病院院長 里見 淳一郎
青森慈恵会病院院長 丹野 雅彦
医療法人ゆうの森理事長 永井 康徳

[モデレーター]
ハイズ株式会社代表取締役社長 裴 英洙

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