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【用量追加】エピナスチン(アレジオンLX)
1日2回投与の持続性抗ヒスタミン点眼薬

2019/12/13
北村 正樹(東京慈恵会医科大学附属病院薬剤部)

 2019年11月27日、抗アレルギー点眼薬エピナスチン塩酸塩(商品名アレジオンLX点眼液0.1%)が薬価収載と同時に発売された。本薬は、9月20日に製造販売が承認された。適応は「アレルギー性結膜炎」、用法用量は「1回1滴、1日2回(朝、夕)点眼」となっている。同一成分の製剤としては、既に内服(錠剤、ドライシロップ、内用液)が各種アレルギー性疾患に、外用(0.05%点眼液)がアレルギー性結膜炎に臨床使用されている。

 アレルギー性結膜疾患は、「I型アレルギーが関与する結膜の炎症性疾患で、何らかの自他覚症状を伴うもの」と定義されている。増殖性変化、アトピー性皮膚炎の合併、異物などによる機械的刺激の有無により、複数の病型に分類される。このうち、結膜に増殖性変化の認められないアレルギー性結膜疾患が、アレルギー性結膜炎と呼ばれる。

 国内のガイドラインでは、アレルギー性結膜炎の治療の中心は薬物療法であるとされている。具体的には、抗アレルギー点眼薬が第一選択薬となっており、重症度によりステロイド点眼薬などの使い分けがなされている。抗アレルギー点眼薬は、ヒスタミンH1受容体拮抗薬とメディエーター遊離抑制薬に大別されている。

 エピナスチンは、ヒスタミンH1受容体拮抗作用と、肥満細胞からのヒスタミンなどのメディエーター遊離抑制作用の2つの作用を有する。2013年11月以降、アレルギー性結膜炎の眼そう痒感や充血などに対して、エピナスチン0.05%点眼薬が臨床使用されている。現在使用されている抗アレルギー点眼薬の用法は、メディエーター抑制薬ペミロラスト(アレギサールペミラストン他)が1日2回である以外、全て1日4回となっている。しかし、罹患患者へのアンケートから、1日4回製剤での負担やアドヒアランス低下の傾向が示されている。

 アレジオンLXは、患者への利便性やアドヒアランス向上を目的として、より少ない回数で既存製剤(0.05%)と同程度の有効性と安全性を得られ、かつ効果に持続性を持たせるように、高濃度(0.1%)化した点眼製剤である。また、防腐剤を含まないマルチドーズ(多回使用)型点眼製剤である。

 日本人のアレルギー性結膜炎患者を対象とした国内第3相試験(スギ花粉抗原を用いた結膜抗原誘発試験)において、アレルギー性結膜炎の眼そう痒感、結膜充血に対する改善効果について、プラセボに対する優越性、既存製剤(0.05%)に対する非劣性が確認された。また、国内第3相長期試験(環境試験、8週間投与)においても、有効性が確認された。海外では、2019年5月現在、既存製剤(0.05%)は世界50カ国以上で承認されているものの、0.1%製剤は発売されていない。

 臨床試験において報告された副作用には結膜充血(0.1~1%未満)がある。その他の副作用として、刺激感、異物感、羞明、眼瞼炎、眼痛、流涙、点状角膜炎、そう痒感、眼脂などを生じる可能性がある。

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