2019年2月26日、末梢性神経障害性疼痛治療薬ミロガバリンベシル酸塩(商品名タリージェ錠2.5mg、同錠5mg、同錠10mg、同錠15mg)が薬価収載された。本薬は1月8日に製造販売が承認されていた。用法用量は「成人、初期用量1回5mgを1日2回、その後1回量5mgずつ1週間以上の間隔で漸増し、1回15mgを1日2回投与。なお、年齢、症状により1回10mgから1回15mgの範囲で1日2回、適宜増減」となっている。また、腎機能障害患者に本薬を投与する場合には、「クレアチニンクリアランス値により投与量及び投与間隔を調整する(詳細は添付文書参照)」。

 神経障害性疼痛は「体性感覚神経系の病変や疾患によって引き起こされる疼痛」(国際疼痛学会)と定義されており、疼痛の原因となる神経部位によって「末梢性」と「中枢性」に分類される。このうち、末梢性神経障害性疼痛(PNP)には、糖尿病性末梢性神経障害性疼痛(DPNP)、帯状疱疹後神経痛(PHN)、三叉神経痛など多くの疾患が含まれており、多数のPNP患者が存在すると推測されている。

 神経障害性疼痛全般に対する薬物療法として、三環系抗うつ薬アミトリプチリン(トリプタノール他)、疼痛治療薬プレガバリン(リリカ)およびガバペンチン(ガバペン)、セロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害薬デュロキセチン(サインバルタ)が第一選択薬として推奨されている。その他にも、トラマドール(トラマール)、ワクシニアウイルス接種家兎炎症皮膚抽出液(ノイロトロピン他)などが使用されている。

 ミロガバリンは、既存薬であるプレガバリンやガバペンチンと同様に、中枢神経系において電位依存性カルシウムチャネルの機能に対して補助的な役割を担っているα2δサブユニットに、強力かつ特異的に結合するα2δリガンドである。α2δリガンドは、シナプス前終末においてカルシウムイオンの流入を減少させ、興奮性神経伝達物質の遊離を抑制することで、疼痛緩和(鎮痛)作用を発揮する。

 日本を含むアジア地域での国際共同試験(第2相試験[対象:DPNP患者]、第3相試験[対象:DPNP患者・PHN患者])から、ミロガバリンの有効性と安全性が確認された。

 国際共同試験において、副作用(臨床検査値異常を含む)が31.3~43.6%に認められている。主なものは傾眠、浮動性めまい、浮腫、体重増加などがあり、重大な副作用としてめまい、傾眠、意識消失、肝機能障害を生じる可能性がある。