2018年7月2日、女性ホルモン製剤のレボノルゲストレル/エチニルエストラジオール配合製剤(商品名ジェミーナ配合錠)の製造販売が承認された。適応は「月経困難症」、用法用量は「次のいずれかを選択する。28日間1周期(1日1回1錠を毎日一定の時刻に21日間連続投与し、7日間休薬)。84日間1周期(1日1回1錠を毎日一定の時刻に77日間連続投与し、7日間休薬)。いずれの場合も出血の有無にかかわらず1周期終了後の翌日から次の周期を開始し、以後同様に繰り返す」となっている。

 月経困難症は、月経期間中に月経に随伴して起こる下腹痛、腰痛、腹部膨満感、悪心、頭痛、脱力感などの病的症状である。月経困難症は、子宮内膜症など骨盤内に器質性病変のある「器質性月経困難症」(続発性月経困難症)と、子宮内膜に増加したプロスタグランジンの関与が考えられる「機能性月経困難症」(原発性月経困難症)に大別される。

 月経困難症の治療では、エストロゲン(E:卵胞ホルモン)とプロゲスチン(P:黄体ホルモン)との配合剤を使用することが第一選択となっており、薬剤を長期期間安全に使用するためには、エストロゲンの低用量化とともにプロゲスチンの薬剤選択が重要である。日本では、エストロゲンの低用量化エチニルエストラジオール(EE)にプロゲスチンとしてドロスピレノン(DRSP)との配合製剤(ヤーズヤーズフレックス)、プロゲスチンとしてノルエチステロンとの配合製剤(ルナベル)などの低用量エストロゲン・プロゲスチン(低用量EP)製剤が使用されている。

 ジェミーナ配合錠は、低用量化されたEEにプロゲスチンとしてレボノルゲストレル(LNG)を配合した日本初となる低用量EP製剤である。同一成分を配合した製剤としては3相性の経口避妊薬(アンジュトリキュラーなど)が臨床使用されている。ジェミーナは、月経困難症に適応を有する低用量EP製剤の中でもEE含量が最も低い用量(0.02mg)と同一で、プロゲスチンとしてLNGを配合したことが特徴である。

 海外での研究結果からLNG含有のEP製剤は、DRSP含有のEP製剤よりも血栓症の発症リスクが低いことが確認されている。また、また、EP製剤の連続投与は、28日周期投与に比べて月経回数を減らすことにより疼痛軽減が期待されること、一方、28日周期投与では連続投与に比べて破綻出血の発生が少ないこともあり、ジェミーナはいずれの投与方法も選択可能なEP製剤となっている。承認時までの1年間にわたる国内第3相長期投与比較試験(プラセボ対照二重盲検試験)で28日周期投与及び連続投与での有効性と安全性が確認された。 

 国内第3相長期投与比較試験から副作用(臨床検査値異常を含む)が88.8%認められている。主なものは頭痛、悪心、下腹部痛、無月経、月経過多、不正子宮出血、希発月経で、重大な副作用として血栓症が起こる可能性があるため注意する。