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【新薬】ビラスチン(ビラノア)
効果発現が早く1日持続する新規抗アレルギー薬

2017/01/06
北村 正樹(東京慈恵会医科大学附属病院薬剤部)

 2016年11月18日、抗アレルギー薬ビラスチン(商品名ビラノア錠20mg)が薬価収載と同時に発売された。本薬は9月28日に製造販売が承認されていた。適応は「アレルギー性鼻炎、蕁麻疹、皮膚疾患(湿疹、皮膚炎、皮膚そう痒症)に伴うそう痒」。成人に1日1回20mgを空腹時に経口投与する。なお、本剤のバイオアベイラビリティは食事の影響を受けて有意に低下するため、投与患者には必ず空腹時に服用することを指導しなければならない。

 アレルギー性疾患に対する治療薬には、作用機序の異なる多くの製剤が出ており、ケミカルメディエーター遊離抑制薬、ヒスタミンH1受容体拮抗薬、トロンボキサンA2阻害・拮抗薬、ロイコトリエン受容体拮抗薬、Th2サイトカイン阻害薬などが使用されている。

 このうち、ヒスタミンH1受容体拮抗薬はヒスタミンH1受容体に選択的に結合することでヒスタミンの生理活性を抑制する。第1世代と第2世代に大別され、中でも非鎮静性で、長時間作用型である第2世代の抗ヒスタミンH1受容体拮抗薬の使用頻度が多くなってきており、眠気などの中枢神経抑制作用が軽減されたものが多数臨床現場で使用されている。有効性と安全性のバランスが優れるため、国内外のアレルギー性疾患のガイドラインでも第1選択薬として推奨されている。

 ビラスチンは、1日1回投与でアレルギー性鼻炎などのアレルギー疾患に対して速やかに効果を発現し、24時間持続する非鎮静性の新規抗ヒスタミン薬である。薬物代謝をほとんど受けずに尿中(28.3%)および糞中(66.5%)に排泄され、肝臓での薬物代謝酵素(CYP)の阻害および誘導作用を示さない特徴がある。アレルギー性疾患(アレルギー性鼻炎、蕁麻疹、皮膚疾患でのそう痒)を対象とした二重盲検比較試験を含む国内での各種臨床試験において、症状改善や効果持続性など優れた有効性が確認された。

 国内臨床試験では副作用が2.4%に認められており、主な副作用は眠気(0.6%)、口渇・頭痛(各0.3%)であった。

 抗ヒスタミン薬としては、ビラノアと同時にロラタジンの主要代謝活性物であるデスロラタジンデザレックス錠5mg)も発売された。このデスロラタジンは、国内外の薬物動態試験からロラタジンの半量(1回5mg)で、ロラタジン(1回10mg)と同等のAUC(血中濃度-時間曲線下面積)を示す特徴を有している。デスロラタジンの使用に関しては、ロラタジンは投与対象が7歳以上(ドライシロップは3歳以上)であり、かつ食後投与であるが、デスロラタジンでは「12歳以上の小児および成人」で、食事に影響がなく服用できることに十分留意しておかなければならない。

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