日経メディカルのロゴ画像

分子標的薬剤投与時の皮膚症状管理

2010/02/22
静岡県立静岡がんセンター 薬剤部 鈴木賢一

・濃度を下げることで副作用を軽減する目的でステロイド外用剤を白色ワセリン、保湿剤、尿素軟膏などと混合するケースが増えている。しかし混合する基剤によっては、浸透性が向上しかえってステロイドの強度が高まる可能性があるため、基剤や成分の特徴を十分理解し慎重な経過観察を行うべきである9)

○抗菌剤(ミノサイクリン)
掻痒やにきび様皮疹の症状悪化時には抗炎症作用を期待して、1~2週間程度ミノサイクリン(100mg/日内服)を使用することがある。これはミノサイクリンのもつ好中球遊走抑制作用、P.acnes増殖抑制作用、活性酸素の抑制作用などにより抗炎症効果が期待できるためである10)。ミノサイクリン服用時は肝障害、下痢、吐き気、嘔吐、食欲不振、胃腸障害、腹痛、口内炎,舌炎、倦怠感、頭痛などの発現に注意すべきであるが、これらの症状はエルロチニブなどの有害反応と類似することが多いため、原因薬の鑑別が難しくなる可能性がある。従ってミノサイクリン服用中は有害反応のモニタリングを注意深く行っていくことが重要と思われる。

 次に具体例を解説する。

※実際例

40歳代 女性 肺腺癌 T4N3M0 EGFR mutation (+ exon19)
喫煙歴なし  PS0

1次治療 CDDP+PEM →4コース後 PD(多発性脳転移)
2次治療 エルロチニブ

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

この連載のバックナンバー

この記事を読んでいる人におすすめ