ベルギーJanssen Pharmaceutical社は8月31日、抗CD38抗体ダラツムマブとボルテゾミブ‐メルファラン‐プレドニゾン(VMP)との併用療法が、移植不適新規診断多発性骨髄腫(NDMM)を対象に欧州委員会から承認されたと発表した。

 今回の欧州でのダラツムマブの適応拡大は、VMPにダラツムマブを加えた4剤併用レジメン(D-VMP)とVMPレジメンを比較した無作為化フェーズ3試験ALCYONEの結果に基づくもの。D-VMP群での有意な無増悪生存期間(PFS)の延長、より深い奏効、微小残存病変(MRD)の陰性化の増加が確認された。ALCYONE試験には、日本も参加している。

 ALCYONE試験は、移植不適でECOG PS 0-2、クレアチニンクリアランスが40mL/min、グレード2以上の末梢神経障害がないNDMM患者(706人)を、無作為にVMP群(356人、通常のVMPレジメンを6週間を1サイクルとして最長で9サイクルまで実施)とD-VMP群(350人、VMPに加えてダラツムマブ16mg/kgを1サイクル目は毎週1回、2から9サイクルまでは3週おきに投与。10サイクル目以降は1サイクルを4週間として1日目にダラツムマブ16mg/kgを投与)に1対1で無作為に割り付けて行われた。

 試験の結果は昨年末の米国血液学会(ASH2017)で発表されている。観察期間中央値は16.5カ月(0.1-28.1)、データカットオフ2017年6月12日で、PFS中央値は、D-VMP群が未到達、VMP群が18.1カ月。12カ月PFS率はD-VMP群が87%、VMP群が76%、18カPFS率はD-VMP群が72%、VMP群が50%で、ハザード比0.50(95%信頼区間:0.38-0.65)、p<0.0001でD-VMP群が有意に良かった。事前に規定されたサブグループ解析でも全てのグループで、D-VMP群が優位だった。

 奏効率、VGPR以上の率、CR率のいずれもがD-VMP群で有意に良く、D-VMP群のsCR率はVMP群の2倍を超えていた。VMP群はsCRが7%、CRが17%、VGPRが25%で奏効率が74%、D-VMP群はsCRが18%、CRが25%、VGPRが29%で奏効率が91%と、有意な差があった(p<0.0001)。奏効期間中央値はVMP群が21.3カ月、D-VMP群は未到達だった。

 MRD陰性化率はVMP群が6%に対して、D-VMP群が22%と3倍超となった。なお、MRDが陰性化した患者の増悪または死亡のリスクはどちらの群も低かった。