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緊急調査◎医師4074人に聞いた「外来患者は戻ってきましたか?」
いまだに46.5%で患者減、60%が減少の診療科も
COVID-19を恐れた受診控えで、疾病の重症化を懸念する声も

 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の流行において、政府は5月25に緊急事態宣言を全面解除した。流行に伴い外来患者の減少が続いた医療機関に、果たして患者は戻ってきたのか──。日経メディカルは、3月に続き6月にもCOVID-19の外来患者数への影響について緊急調査を実施した。その結果を報告する。

 日経メディカルは医師会員を対象に2020年6月22日~28日にかけて緊急調査を実施。COVID-19流行の影響などによって、外来患者数がどのように変化したのかを明らかにした。この間に4325人の回答が得られ、「外来を担当していない」か「昨年同期の患者数との比較ができない」という人を除いた4074人を対象に集計を行った。

 その結果、1年前の同じ時期と比べて患者数が減っていると答えた医師は全体の46.5%だった(図1)。3月時点の同様の調査では53.4%の医師が減少したと回答しており、7ポイントほどの回復にとどまっている(図2関連記事)。

図1 昨年同時期と比べた患者数の変動(6月実施。「外来を担当していない/昨年と比較できない」と答えた医師251人を除く4074人で円グラフを作成)

図2 昨年同時期と比べた患者数の変動(3月実施。「外来を担当していない/昨年と比較できない」と答えた医師244人を除く3424人で円グラフを作成)

 調査で、外来患者が「25%未満減っている」と答えた医師は1124人(27.6%)、「25%以上50%未満減っている」は384人(14.3%)、「50%超減っている」は174人(4.3%)だった。「外来機能を停止している」と回答した医師も13人(0.3%)いた。

患者減が最多は小児科、耳鼻咽喉科や整形外科も打撃

 診療科でクロス分析をした結果は以下の通り。

 6月に入っても打撃を受け続けているのが小児科で、「減っている」と「外来停止」の合計は60.7%と最多だった。これに、耳鼻咽喉科(60.5%)、整形外科(53.7%)、呼吸器内科(53.4%)、救急科(51.9%)、一般内科(50.7%)が続いた(図3)。

図3 診療科別に見た患者数の動向(6月調査。それぞれの診療科で「外来診療を担当していない/昨年と比較できない」を除いた回答数を母数としてカッコ内に示した)

 「減っている」あるいは「外来停止」と回答した医師が挙げた患者減少の理由としては、各診療科とも、患者が自主的に受診を控えているという意見が多数だった。受診控えの大きな理由は、やはりCOVID-19への感染を患者が恐れるためとの見方が大半。患者本人だけでなく、家族も必要以上にCOVID-19感染を恐れて受診控えを促しているとの指摘もあった。

 また、医療側が長期処方を続けていることに加え、定期健診が復活していないことなども、なかなか患者数が戻らない背景にあるようだ。

 一方で、病気そのものが減ったという見方も各診療科から挙がっている。例えば、小児科では「学校や幼稚園、保育園が休みになり、他の流行疾患がなくなったことが影響している」(60歳代、神奈川県)と小児の感染症が減っているという指摘があった。また、耳鼻咽喉科では「マスクなどの感染対策のため、上気道炎、副鼻腔炎の患者が減少し、花粉に曝露されることも少なくなったため、アレルギー性鼻炎の患者も減った」(30歳代、大阪府)との意見も。整形外科でも「受診控えに加え、学校再開直後で部活などのけが人が減少していることや、通勤の減少で交通事故が減少していることが考えられる」(40歳代、茨城県)との見方があった。

 気になる指摘もある。不要不急の受診が減ったとの指摘が多い一方で、「慢性疾患の患者でコントロールの悪い人ほど来なくなった」(一般内科、40歳代、広島県)や「薬を飲んでいないと思われるので、今後病状が急激に悪化しないか心配だ」(一般内科、30歳代、東京都)との意見だ。中には、「患者が我慢をし過ぎ。急性扁桃炎、扁桃周囲膿瘍が明らかに増加している。副鼻腔炎、アレルギー性鼻炎の最重症化の状態になってやっと来院する状態」(耳鼻咽喉科、50歳代、兵庫県)と懸念する声もある。

 患者数の今後については、各診療科で徐々に患者数が回復していくとの見方がある。その一方で、長期処方の影響もあってなかなか元に戻らないとの予測も見受けられた。なお、長期処方による受診機会の減少については、「アフターコロナ時代もこれでいいと思う。オンライン診療も取り入れて通院にかかる費用を減らしてあげたい」(一般内科、60歳代、山口県)と新たな対応を模索する声も存在した。

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