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NEWS◎日医と四病協が厚労省に要望書
「医療機関の6月危機を回避する策を」
地域医療介護総合確保基金からの配分などを求める

2020/05/02
石垣恒一=日経ヘルスケア

要望書の提出後、趣旨を説明する日医会長の横倉義武氏

 日本医師会と四病院団体協議会(四病協)は2020年5月1日、「新型コロナウイルス感染症における診療体制に関する要望書」を加藤勝信厚生労働相に提出した。各医療機関が新型コロナウイルス感染症(COVID-19)患者の受け入れと拡大防止に向けた対応を行う中、経営の存続も危ぶまれており、地域医療の崩壊を防ぐための手立てを厚生労働省に求めた。

 要望した項目は下記の通り(内容は一部略)。
●4月以降、外来・入院ともに患者数が大幅に減少しており、この状況が続けば6月以降の医療機関の経営に重大かつ深刻な影響が出る。医療機関の経営破綻を防ぐため、災害時と同様に前年度の診療報酬支払額に基づく概算請求を認めてほしい。

●地域医療介護総合確保基金の執行残など不要不急の事業計画は使途を見直し、COVID-19対策に優先的に配分してほしい。その際、COVID-19に対応する医療機関とともに後方支援の医療機関も存続できるよう、基金の使途を拡大し、柔軟に運用してほしい。

●無症状感染者が多く存在する以上、救急対応などからの院内感染は常に起こる可能性がある。院内感染に対する過剰な報道による風評被害などで医療機関は苦慮しており、国としても適正な報道のあり方を検討してほしい。

●現状で有効と考えられている医薬品については、医療従事者への積極的な予防投薬を行えるよう検討してほしい。

●N95マスク、防護服、ディスポーザブルガウン、ディスポーザブル手袋などの感染防護用品について、国内企業における生産増強を図ってほしい。

●COVID-19患者に対応している医療従事者が感染した場合の補償について、十分な配慮をお願いしたい。

 要望書の提出後、日医会長の横倉義武氏は記者団に要望の趣旨を説明。緊急事態宣言の延長が見通される状況で、「地域医療を守りながら、住民の健康を守る方策を、短期的、中長期的に検討していかなければならない」と語った。診療報酬上の対応については、「COVID-19重症者の管理(関連記事)は評価されているが、一般患者の感染防止についての評価がなされていない」と課題を指摘した。

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