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私の視点(オリジナル)

2008. 6. 21

大地震!バス転落!!―岩手・宮城内陸地震の現場から

昆 祐理(八戸市立市民病院救命救急センター)  

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救急医療

 6月14日に発生した岩手・宮城内陸地震。八戸市立市民病院救命救急センターのメンバーもDMAT(Disaster Medical Assistance Team)として出動。向かった岩手県立胆沢病院には、沢に転落した観光バスから6人の患者が搬入されてくるとの連絡が―。DMATとして出動した八戸市立市民病院救命救急センターの昆 祐理氏に、震災当日の救急現場の様子をリポートしてもらった。(編集部)


 6月14日、久しぶりの休みでサーフィンに行く準備をしていた朝8時43分、テレビのニュースには緊急地震速報の後に「岩手県で地震」というスーパー。はて? 「岩手の地震なのに八戸は揺れないなー」と思った瞬間、ぐらぐらとかなり強い横揺れを感じた。

 テレビではすぐに「岩手で震度6強の地震」の報道。真っ先に津波の心配をしてしまったが(サーフィン行けるかな?と)、そうこうしているうちに8時50分、DMATDisaster Medical Assistance Team)から待機命令がメールされてきた。

八戸市立市民病院DMAT。左上から時計回りに、加藤看護師、千葉医師、北城事務、筆者(昆)、西川看護師

 !!! そうだった。私、DMATだった! サーフィンなんか行ってる場合じゃあないんだよね。すぐにガスの元栓を締めて着替えをし、病院へ向かった。

9:10 八戸市立市民病院到着
 病院にいたのは当日ER当直の吉岡医師(DMAT)。DMAT管理ホームページを立ち上げていた。ERでは既に当直看護師(DMAT)によって災害備品の確認と準備が進められていた。当院のDMATメンバーは医師6人、看護師7人、調整事務4人の、計17人。おおよそ365日24時間いつでもDMAT隊員が2名は院内にいることになっている。

現場に向かう途中、あちこちで土砂崩れが

10:00 待機完了
 選ばれたDMATメンバーは私、千葉医師、加藤看護師、西川看護師、北城事務の5人。移動手段として青森県防災ヘリ、自衛隊ヘリに同乗を依頼したが、近隣災害調査のため、ヘリは既に出動していた。すぐに八戸消防の災害車両で現地に向かってくれると返事が来た。八戸消防とは2年前よりDMAT支援の協定が結ばれている。途中の予期せぬ二次災害を考慮すると、病院の救急車ではなく消防車両で向かうことが安全と判断した。

被災地の地割れ

10:25 出動
 八戸消防の災害車両にて現地に向かう。向かう途中に拠点病院のDMAT、青森県内の医療チームと連携を取り、参集病院が決定されて、岩手県立胆沢病院へ向かうこととなった。

14:10 岩手県立胆沢病院到着
 胆沢病院には岩手医科大学高度救命救急センターの秋富医師を中心としたDMAT本部が設置されていた。胆沢病院に集まった医療チームはわれわれのほか、岩手DMAT5チーム、青森県立病院DMAT、弘前大学医学部付属病院救命センター医療班だった。胆沢病院のDMATは既に現場での医療活動に出動していた。

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