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トピックス5 [07 Winter]
内分泌抵抗性前立腺がんでZD4054がOSを改善

2007/12/26
日経メディカルCancer Review

 英国アストラゼネカが開発中のETA受容体拮抗薬ZD4054が骨転移を有する内分泌療法抵抗性前立腺がん患者の生存期間を改善したとする第II相臨床試験(EPOC:Endothelin A Proof of Concept)の結果が、9月25日に第14回欧州臨床腫瘍学会(ECCO)で報告された。

 主要評価項目である無増悪生存期間(PFS)では有意差は認められなかった。しかし、ZD4054を10mg1日1回の投与を受けた患者では死亡リスクがプラセボよりも45%低くなり(HR0.55;80%CI 0.41~0.73)、副次的評価項目である全生存期間(OS)の中央値は、プラセボ群の17.3カ月に対して24.5カ月となった。また、ZD4054を15mg1日1回投与の受けた群は、死亡率は35%低下し(HR0.65;80%CI 0.49~0.86)、OSの中央値は23.5カ月だった。

 EPOC試験の治験責任医師で英国バーミンガムのInstitute for Cancer Studiesの臨床腫瘍学教授のNick James氏は「進行性前立腺がん患者は、内分泌療法により大きな恩恵を受けるが、ほとんどの患者はいずれ抵抗性になる。こうした患者に対して使用が認められており生存期間を改善することが示された治療はドセタキセルによる化学療法のみ。EPOC試験の結果から、ZD4054は、無症候性または軽度症候性の転移を有する内分泌療法抵抗性の前立腺がん患者の全生存期間の中央値を改善する可能性が示唆された」と語っている。

 通常、第II相試験では評価項目にPFSが用いられるが、転移を有する内分泌療法抵抗性前立腺がん患者ではPFSを正確に測定することが困難だ。「一方、OSは明確な評価が可能であり、患者にとって明らかに重要な転帰といえる」(James氏)。この試験においてPFSは、臨床上またはX線画像上の症候もしくは、疾病関連疼痛の悪化または死亡について評価された。しかし、複数の骨転移病巣を有する場合が多く、骨転移の評価が困難とされている。

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