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【企業提供】 対談 [07 Winter]
地域連携パスの重要性と作成上の留意点

TS-1をコアにした地域連携への期待と課題

岡田 地域のすべての診療所がTS-1のパスを使いたいとは最初は思わないでしょう。しかし、1回でも使えば、多分、その後、その診療所は非常に使いやすいと思うはずです。つまり、最初は地域のすべての診療所に紹介する必要はなく、適度に地域に散在している診療所5施設程度に紹介すればいいのではないかと思います。現場体験により、その診療所では臨床経験が蓄積され、診療レベルが向上します。さらに基幹病院の医師ともパイプがあり、しかも糖尿病や高血圧症なども診てくれるということで、来院患者も増えるはずです。そしてパスを使いたいという診療所が徐々に増えていくと思います。そのためには時間も教育も必要になり、顔と顔とが見える連携が重要になってくると思います。

小西 TS-1のパスの問題点ですが、私は何とか連携先が増えないかと一生懸命取り組んできましたが、最近、TS-1の術後の患者さんは当院でしばらく診るべきではないかと思うようになりました。また、TS-1を飲む胃がんの患者さんの中には、再発の可能性がある患者さんもいます。そのため、最初は手術した医師がフォローしながら、TS-1を飲んでいただいたほうが、患者さんも納得すると思います。

岡田 TS-1は副作用が最初に出るのがいつになるのかが不安材料です。このため五稜郭病院には、2クールまでは患者さんを受け持っていただき、その間に副作用が出た場合、診療所に行っても大丈夫と患者さんに納得していただいた上で、紹介していただくようにしています。また、再発の危険性があるときには病院に小まめに診ていただき、我々診療所としては、何かあったらいつでも同院に受け入れていただけるような関係がきちんとしていないと、TS-1のパスが使えないのは確かだと思います。

小西 TS-1のパスの場合は、すでに他の連携パスによって病診間に良好な関係が構築されていれば開始できますが、ある程度施設を限定して、よく理解している診療所の先生にお戻しするほうがよさそうですね。

岡田 そうですね。そうした理解を深める会合を定期的に開催することも重要です。

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