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●トピックス1 [07 Autumn]
厚労省、平成20年度のがん対策関係予算 282億円を要求

2007/10/25
日経メディカルCancer Review

 平成20年度の政府予算概算要求がまとまり、がん対策関連予算として厚生労働省は昨年度予算よりも70億円多い、282億円を要求する(表参照)。基本的には、がん基本対策法が施行された昨年度の延長線上にあるが、新規予算として「インターネットを活用した専門医の育成」(1.3億円)、「がん医療に携わる医師に対する緩和ケア研修」(1.4億円)、「マンモグラフィの遠隔診断支援事業モデル」(9.6億円)、「がん診療連携拠点病院遠隔画像診断支援事業」(7.6億円)などを要求する。また、「放射線治療がない病院もある」などと指摘されるがん診療連携拠点病院の補助単価増額の方針も打ち出している。

拠点病院への補助単価を増額

 同省のがん基本対策室のまとめによると、がん対策関係予算は、「放射線療法及び化学療法の推進並びにこれらを専門的に行う医師等の育成」など5本の柱で構成される(表参照)。「放射線療法及び…」で注目されるのは、「がん診療連携拠点病院機能強化事業」(35.5億円)。拠点病院の数をかねてからの同省の方針通り、2次医療圏に1カ所程度の358カ所に増やすとともに、補助単価を都道府県がん診療連携拠点病院で現行の1700万円から2100万円に、地域がん診療連携拠点病院で現行の900万円から1600万円にそれぞれ引き上げられる。また、高性能の放射線治療機器の整備が困難ながん診療連携拠点病院に対して先進的な機器の整備の緊急支援を行う「がんに係る放射線治療機器緊急整備事業」(33.6億円)が盛り込まれた。

マンモ検診のインフラ整備を加速

 「乳がん用マンモコイル緊急整備事業」(11.1億円)は、MRIの付属品であるマンモコイルを141カ所のがん診療連携拠点病院への整備を支援する事業。マンモグラフィによる検診体制確立を目的に、同省は平成17、18年度において機器の緊急整備事業を進めている。マンモグラフィによる検診率の上昇とともに、検診後の精密検査の体制整備が急務となっており、マンモコイルに白羽の矢が立った。同時に、読影による診断が困難な場合に、検診機関と支援検診機関との間で画像を送受信する遠隔画像診断を行うモデル事業も計画している。「全国10カ所ほどを指定して、モデル事業を実施し、全国的に展開するための事務上の課題を検証する」(同省健康局総務課がん対策推進室室長補佐・木村慎吾氏)という。また、今年度に継続して、マンモ検診精度向上を目指し、CAD(コンピュータ診断支援)システムの補助を行うために3.5億円を計上している。

 「がん診療連携拠点病院遠隔画像診断支援事業」(7.6億円)は、病理医の配置が十分ではないがん診療連携拠点病院に対して、遠隔画像診断を可能とする体制整備を行う。

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