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[化学療法アップデート][07 Autumn]
実地医が知っておくべき疼痛管理の基本
「オピオイドの使い方」、「痛みの診断」、「医療用麻薬の取り扱い」を中心に

2007/10/19
日経メディカルCancer Review

3.鎮痛薬は患者の自己管理が基本

 2006年12月に「病院・診療所における麻薬管理マニュアル」と「薬局における麻薬管理マニュアル」の改訂が行われ、利用者である患者の視点に立った改訂が行われた。入院中の患者の疼痛管理についても、院内での医療用麻薬の自己管理が可能になり、痛みを我慢しながら“既に処方されている鎮痛薬”を受け取ることを
待つ必要がなくなった。

 改訂された麻薬管理マニュアルには、院内での麻薬の施用、交付などについて、麻薬及び向精神薬取締法第27条・第30条・第33条などに規定について以下のように示されている。

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入院患者に麻薬を交付した際、患者自身が服薬管理できる状況であれば、患者に必要最小限の麻薬を保管させることは差し支えありません。ただし、病状等からみて患者が服薬管理できないと認めるときは、麻薬管理者は、交付した麻薬を病棟看護師詰所等で保管、管理するよう指示して下さい。入院患者に交付された麻薬は、患者が麻薬を保管する際には看護師詰所等で保管する場合のような麻薬保管庫等の設備は必要ありません。しかし、麻薬管理者は患者に対して、紛失等の防止を図るため、保管方法を助言するなど注意喚起に努め、服用状況等を随時聴取し、施用記録等に記載するようにしてください。

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 現場では、多くの医療機関で、入院中に処方あるいは入院時に患者が持参した医療用麻薬の自己管理が認められてこなかった。そのため、適切な疼痛治療が行いにくかったとの批判が多かったことから、今回の改訂で入院時の麻薬の自己管理について明確にされた。自己管理が可能であることに加えて、「病状等で自己管理(服薬管理)ができないと認められるときには、との条件で医療用麻薬を病棟看護師詰所等で保管、管理するよう指示する」としている。

 これ以上の院内ルールを適応する必要はなく、通常の服薬指導が理解でき、薬剤自己管理して内服を守ることができる場合には、看護師詰め所や薬剤部での保管は不用であり、特に疼痛時のレスキュードーズが必要な患者では本人管理が重要な意味を持つ。

 今回の改訂では、患者や家族にとってがん疼痛治療を行いやすくするための改訂が多く盛り込まれている。麻薬管理マニュアルについて詳細をご希望の場合には、国立がんセンターがん対策情報センターのホームページ“がん情報サービス”をご参照いただきたい(http://ganjoho.ncc.go.jp/professional/index.html)。

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