日経メディカル Cancer Review

2007/7/24

[リポート]ASCO 2007 [07 Summer]

化学療法抵抗性の卵巣がんにVEGF-Trapが効果示す

婦人科関連がん


 プラチナ製剤をベースとした化学療法に抵抗性を示す卵巣がんに、分子標的治療薬VEGFTrapが有効性を示した国際多施設フェーズIII試験の中間結果が報告された。VEGF-Trapは新しい血管新生阻害薬で、最も一般的な上皮卵巣がんに対する効果を同薬で検討した初めての試験。

 試験では、対象患者162例をVEGF-Trap2mg/kg投与群と4mg/kg投与群に無作為に割り付けた。被験者はトポテカンand/orリポソームドキソルビシンなどのプラチナ製剤による治療に抵抗性を示していた。

 初期結果では、両群で評価可能な153例中、部分奏効(PR)7%、安定(SD)、71%が認められた。盲検化が維持されており、投与量別による成績は現時点では不明。試験は被験者が200例に達するまで継続されることになっている。全162例における有害作用(副作用)として、高血圧40%、頭痛37%、嗄れ声32%などが報告されている。また1%において、卵巣がんに対する他の血管新生阻害薬試験でも見られる致死性の副作用である腸穿孔が認められた。

 報告者の米Memorial SloanKettering CancerCenter(ニューヨーク)内科のWilliam P.Tew氏は「他の化学療法薬との併用の形で多くの血管新生阻害薬の試験が行われている。単剤で効果の得られる疾患は一握りしかないが、卵巣がんはその一つであり、今回の知見から、VEGF-Trapが他の薬剤抵抗性の卵巣がん患者に効果が期待できる」と語った。

早期子宮内膜がんに外部照射放射線療法は効果なし

 早期子宮内膜がんに対する外部照射放射線療法(EBRT)は、患者の生存延長および再発リスクの低減に寄与せず、有害作用の発現は2倍であることが、欧州・カナダの合同研究で明らかになった。EBRTは広く臨床で行われているが、効果なしとする従来の試験結果を裏付けるものである。

 英国のMRC(Medical Research Council)とカナダ国立がん研究所が合同で行った今回の臨床試験では、1996~2005年間に早期子宮内膜がんと診断された女性905例が対象とされ、術後EBRT治療群452例と手術単独群454例に無作為に割り付けられた。

 51週(中央値)の追跡期間後、全生存率(OS)、再発率とも両群間で有意差は認められなかった。5年生存率も両群ともに84%であった。5年後の無再発率も、EBRT群79%、手術単独群76%とほぼ同じで、有意差は認められなかった。

 有害作用(副作用)の発現率は、EBRT群が61%と手術単独群31%のほぼ2倍であった。最も一般的な副作用は疲労、下痢、頻尿などであった。報告者のMCR臨床試験ユニット臨床疫学のAnn Marie Swart氏は「今回の試験結果は、早期子宮内膜がんに対するEBRTは効果がなく、有害作用を増加させる身体的エビデンスを追加提供したことになる」としている。

(日経メディカルCancer Review)

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