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[リポート]ASCO 2007 [07 Summer]
早期慢性骨髄性白血病の1st-line療法でDasatinibが効果示す
血液がん

2007/07/20
日経メディカルCancer Review

 慢性骨髄性白血病(CML)の2nd-line療法に用いられているDasatinibが、早期CMLの1stline療法として有用とのフェーズIII試験の結果が報告された。

 現在、CMLの1st-line療法にはイマチニブ(グリベック)が用いられており、イマチニブに抵抗性を示す症例に2nd-line療法としてDasatinibが用いられている。同じBCR-ABL阻害薬だが、Dasatinibのほうが結合たんぱくの形態(open or close form)に左右されない特性を持つ。

 フェーズIII試験では、対象31例全例が経口Dasatinib 100mg/日投与を受けた後、同50mg1日2回投与群と同100mg 1日1回投与群に無作為に割り付けられた。治療成績において、2群間での相違は認められなかった。3カ月後、評価可能な26例におけ正常赤血球数、非拡大脾臓でみた血液学的完全奏効率は81%であった。骨髄内でのフィラデルフィア染色体の完全消失で定義される完全細胞遺伝子奏効率(complete cytogenetic response)は73%であった。6カ月後、21例中20例(95%)において完全細胞遺伝子奏効を示した。

 有害作用(副作用)は、非血液学的なものとしてグレード1-2の筋骨格痛、疲労、頭痛、皮膚症状が、血液学的なものとしてGrade3~4(一過性)の貧血、好中球減少、血小板減少が認められた。試験を行った米Texas大学M.D.Anderson Cancer Center(ヒューストン)での従来のイマチニブに関するデータとの比較では、直接的には比較はできないものの、6カ月後の完全細胞遺伝子奏効率は、イマチニブ低標準用量400mgで54%、高標準用量800mgで85%であった。

 報告者の同センター白血病フェローのEhab L.Atallah氏は「試験結果は、Dasatinibが1st-line療法として染色体および血液学的奏効(反応)を導くことを示すものであり、有害作用も管理が容易である」としている。

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