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トピックス3 [07 Spring]
抗EGFR抗体医薬が日本でも製造販売承認申請

2007/04/04
日経メディカルCancer Review

 ドイツ医薬品・化学品メーカーMerck KGaAの日本法人であるメルク(東京都)が米ImClone社と共同で抗体医薬セツキシマブの製造販売承認申請を行ったと2005年2月5日、発表した。セツキシマブは上皮細胞増殖因子受容体(EGFR)を標的としたIgG1モノクロール抗体医薬で、欧米の商品名はErbitux。適応は進行・再発結腸直腸がん。結腸直腸がんの年間の症例発生数は95,650人。25%が進行性の患者と見られている。

 日本の申請には国内の臨床試験に加え、欧州で実施した2種類の臨床試験であるBONDスタディーとMABELスタディーの試験成績が用いられている。BONDスタディーは、塩酸イリノテカン(CPT-11)による化学療法で進行が止められなかった転移性結腸直腸がん患者に、セツキシマブとCPT-11を併用することによって、対象とした218人の患者の50%でがんの進行を4カ月遅らせたほか、22.9%の患者で腫瘍が50%縮小した。

 MABELスタディーはCPT-11が奏効しなかった1147人の転移性結腸直腸がんにCPT-11とセツキシマブを併用し、9.2カ月の生存期間中央値を記録した。日本国内では第1相臨床試験でセツキシマブ単独の安全性と薬物動態プロフィールを確認、また第2相試験ではCPT-11が奏効しなかった患者にCPT-11とセツキシマブを併用し、BONDスタディーやMABLEスタディーと同様の成績を示した。

 セツキシマブは03年12月に転移性結腸直腸がんの治療薬としてスイスで初めて認可され、04年2月に米食品医薬品局(FDA)、同年6月に欧州の欧州医薬品庁(EMEA)で同治療薬として認可された。既に61カ国で結腸直腸がんの治療薬として認可されている。

 米国では、中外製薬が製造販売承認申請中のベバシズマブと並び、高額な治療薬としても知られており、年間治療費は1000万円を超えるとされている。承認される場合、どのような薬価がつくのか、関係者は注目している。

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