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トピックス [07 Spring]
悪性胸膜中皮腫治療薬「アリムタ」発売
納入条件に薬剤師、看護師も

2007/04/05
日経メディカルCancer Review

ペメトレキサド(「アリムタ注射用500mg」)とCDDPの併用療法は悪性胸膜中皮腫に対して、唯一承認された治療法

 日本イーライリリー(神戸市)は2007年1月4日に、アスベスト暴露と関連性が強い悪性胸膜中皮腫に対する治療薬ペメトレキセド(商品名「アリムタ注射用500mg」)の製造販売承認を取得、1月19日の薬価基準収載を受け、1月22日に発売した。シスプラチン(CDDP)との併用療法により受けたもの。

 ペメトレキサドとCDDPの併用療法は悪性胸膜中皮腫に対して、唯一承認された治療法だ。海外での臨床試験結果によると、生存期間中央値は、CDDP単独群が9.3カ月のところ併用療法群は12.1カ月。奏効率はCDDP単独群16.7%に対して、併用療法群は41.3%だった。また、1年生存率は、CDDP単独群が38.0%であるのに対して、併用療法群では50.3%だった。国内で行われた併用療法での第I/II相臨床試験ではペメトレキセド500mg/m2・CDDP75mg/m2の投与を受けた19人中7人に腫瘍縮小効果が見られた(奏効率36.8%)。

 厚生労働省と日本イーライリリーが協議した結果、日本国内での併用療法の使用経験が十分でないことから、発売後一定期間は一定の基準を満たす医療機関に納入を限定することになった。発売後、全例を対象とした特定使用成績調査を実施している。特定使用成績調査の結果は、医療情報担当者(MR)を通じてのほか、同社のホームページ(http://www.lilly.co.jp)でも公開されている。

 なお、同社が明らかにした納入先医療機関の基準は、以下の4つ。
 (1)がん化学療法に精通した医師が治療に従事している
 (2)がん化学療法に精通した薬剤師、看護師が勤務している
 (3)がん化学療法に関連した緊急事態に対応可能である
 (4)本剤の市販後の特定使用成績調査に協力可能である
 ペメトレキセド・CDDPの副作用としては、悪心・嘔吐、食欲不振、倦怠感、白血球・好中球・ヘモグロビンの減少など。国内の臨床試験では投与前に認められた肺炎が悪化して死亡している。

 海外では、04年2月に米国で初めて承認され、その後EU、オーストラリアなど世界の84カ国および地域で承認されている。05年の同剤の売上は4億6320万ドル、06年の第3四半期(1-月)の売上は4億4040万ドル。

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