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074.日経メディカル 聴く論文(2022.06.06-06.10)
COVID-19後遺症の神経精神疾患リスクは他の重症呼吸器感染症と同様 他

2022/06/10

 2022年6月6日から6月10日に日経メディカルOnlineで紹介した5本の海外医学論文のエッセンスを日本語音声でお届けします

(1)JAMA Psychiatry誌から COVID-19後遺症の神経精神疾患リスクは他の重症呼吸器感染症と同様
 英国Oxford大学の研究グループは、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)回復者のその後12カ月間の神経精神疾患発症リスクを、パンデミック期間中にCOVID-19以外の重症の急性呼吸器感染症で入院した患者と比較するコホート研究を行い、両群間のリスクに差が見られなかったと報告した。結果は2022年5月11日のJAMA Psychiatry誌電子版に掲載された。

(2)nature誌から オミクロン/BA.2株の増殖能と病原性はBA.1株と同様
 東京大学医科学研究所の浦木隆太氏らは、主に動物モデルを用いて新型コロナウイルス感染症(COVID-19)患者から分離したSARS-CoV-2オミクロン/BA.2株の増殖能、病原性や、既存の治療薬の効果などを検討し、増殖能と病原性はBA.1株と同程度で、抗体製剤と抗ウイルス薬はいずれも有効だったと報告した。結果は2022年5月16日のnature誌電子版に掲載された。

(3)NEJM誌から 6~11歳へのモデルナワクチンの発症予防率は88.0%
 米国Vanderbilt大学の研究グループは、Moderna社のmRNA-1273ワクチンを6~11歳の小児に投与する第2/3相臨床試験KidCOVEの中間解析を行い、この年代の小児に推奨される用量は50μgで、獲得した抗体価は100μgを接種された18~25歳との比較で劣らず、米国でデルタ株が主流だった時期のCOVID-19発症予防率は88.0%だったと報告した。結果は2022年5月11日のNEJM誌電子版に掲載された。

(4)eClinicalMedicine誌から γ-GTは総死亡や心血管死亡のリスクに関連
 英国Glasgow大学の研究グループは、UK Biobank参加者のデータを利用した前向きコホート研究を行って、血中γグルタミルトランスフェラーゼ(γ-GT)高値は、他の肝機能マーカーのような交絡因子を調整した後でも、飲酒や肝機能障害だけでなく、総死亡や心血管関連死亡リスク増加とも関連が見られたと報告した。結果は2022年5月12日のeClinicalMedicine誌電子版に掲載された。

(5)NEJM誌から 特発性肺線維症の肺機能を保護する新薬候補
 イタリアUniversita Cattolica del Sacro Cuoreの研究グループは、ホスホジエステラーゼ4B(PDE4B)阻害薬のBI 1015550を、特発性肺線維症(IPF)患者に12週間にわたって経口投与する第2相臨床試験を行い、プラセボに比べ肺機能の低下が抑制されたと報告した。結果は2022年5月15日のNEJM誌電子版に掲載された。

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連載の紹介

日経メディカル 聴く論文
好評コラム「海外論文ピックアップ」で紹介した最新医学論文の概要をコンパクトに音声で読み上げます。毎週金曜日に配信します。

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