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「治療中心の医療」から「トータルヘルスケア」へのパラダイムシフト
21世紀医療フォーラム『21世紀ヘルスケア』研究部会を開催

2009/05/16
21世紀医療フォーラム取材班シニアライター 田野井真緒

21世紀医療フォーラム『21世紀ヘルスケア』研究部会

 では、医師を在宅に向かわせるモチベーションをどのようにつくっていくのか。

 医学教育あるいは臨床教育が大学に任された結果、大学は研究優先、アカデミズム優先あるいは高度先端医療優先という独自の価値観をもってしまった。そのこと自体は大きな成果をあげたが、一方で、ある分野では類いまれな優秀さを発揮するが、他の分野では機能しない医師が増えてしまった。

 専門医ばかり増えて、患者さんには専門医に合わせて病気になれ、といわんばかりの体制をつくりあげてしまったことも、一方の医療の現実である。

 大島氏は「(大学が価値観を変えない限り)大学では総合医はつくれない」と言い切る。

 「総合医をつくる体制を整えても、彼らが活躍するまでは10〜15年もかかるだろう。それまでをどうするかが焦眉の急。専門性を身につけて開業した医師同士のネットワークを進めなければならない。それぞれが専門領域をもった医師をグループ化することが必要だ」(幸田氏)

 21世紀医療フォーラム取材班は、医療と看護さらには介護を担う専門家が、それぞれに専門性を発揮して地域の医療ニーズに的確に応えている地域、たとえば尾道市医師会方式などを取材し、本サイトを通じて医学生、研修生に伝えていく。これらの報道によって、“医師が在宅に向かうモチベーション”が高まることを期待したい。

 

 「21世紀ヘルスケア」研究部会では、今回討議された内容をさらに深めながら、疾病予防、治療、高齢者医療の3分野における「トータルヘルスケア」の概念確立に務めていく。

 第1回「21世紀ヘルスケア」研究部会では次の3点が確認された。
○「トータルヘルケア」概念の確立
○「エイジング・ウエル」の考え方の浸透
○「よりよく生き、やすらかに死ぬことのできる」医療システム(例・在宅入院制度)のあり方の検討

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