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21世紀医療フォーラム
「臨床研究・大学附属病院のあり方」第1回研究部会を開催
疲弊する特定機能病院、急性期病院へ。
人的・財政的資源の投入を

2009/04/20
21世紀医療フォーラム取材班編集長 桶谷仁志

齋藤康氏(千葉大学学長)

国民的コンセンサスを得るためには
患者団体の成熟と医療側からの改革案提示が必要

伊藤氏は、英国の例をあげて、医療を消費する患者団体の成熟も、今度の日本の課題だと述べた。

「英国では、サッチャー政権の時代に医療費の総額抑制政策を実施して、医療がひどい状態になった。総額抑制で最初に切られたのは慢性疾患ですが、その時に、慢性疾患の患者が患者団体を作って立ち上がりました。彼らは、ブレア政権になった時に、負担増を含めて建設的な議論を展開しました。日本の患者団体は1400くらいありますが、こうした建設的な意見を出せる団体はまだごく一部でしかありません」

齋藤氏も、資源投入の国民的コンセンサスを得るには、患者からの医療現場へのより一層の理解が必要だと述べた。

「患者と医師との対立という構造からは何も出てこない。患者には、医療がどういう形で実践されているのかを、正確に知って欲しい。その上で、こうしなければ自分たちは救われないというメッセージが、成熟した国民、患者団体の側から出てくるようであって欲しい」

門田氏も「まだ大半の人が医療の現実と離れた理解しかしていない」と指摘。ただし、国民的コンセンサスを得るためには、医療側からも改革・改善案を示すべきだと強く主張した。

「大学附属病院にも、医療界全体にも、まだまだ改革・改善していかなければならない部分が数多くある。国民に対して医療の実情をオープンにしていくのと同時に、医療側からもっと多くの改革案を示していく必要があります。これだけお金をもらったら、どうにかなるでは許されないし、国民からは理解されにくいでしょう」

最後に、21世紀医療フォーラム・プロデューサーの阪田英也から「今回の仮の結論は急性期病院への資源の投入。一方、資源を投入され側の急性期病院は何をすべきかを次回の議論の中心にしたい」という提案があり、第1回の研究部会を終えた。

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