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卒後臨床教育のあり方を問う(1)
医師になるということ。専門を選ぶということ

2009/03/28
独立行政法人国立病院機構・京都医療センター院長 藤井信吾 氏

(構成:医療コラムニスト 21世紀医療フォーラム取材班シニアライター 田野井真緒)

独立行政法人国立病院機構・京都医療センター院長 藤井信吾 氏

 卒後臨床教育が揺れている。2004年からはじまった新臨床研修制度の見直しもはじまった。今回の見直しは医師不足解消がねらいだ。だが、制度を変えても、地域の医師不足や分娩を扱う産科医が減りつづけている産婦人科の産科医不足が解消する保証はない。
 今回は産婦人科医師としておよそ40年の経験を持ち、若い時代に1人医長として、年間1000例の分娩、開腹手術250例を4年間続けた経験をもち、信州大学、京都大学では、主に婦人科腫瘍の治療に関わり、手術を中心とした臨床・教育・研究に携わり、京都大学時代には京都大学で1921年に開発された岡林式広汎子宮全摘術の安全な手術の開発のために、この手術に必要な詳細な解剖を世界で初めて明らかにした。そのことによって下下腹神経叢の解剖も明らかになり、出血のないそして膀胱の機能が温存できる手術となった。このことで、世界各地でライブ手術や数々の講演で多忙な藤井信吾氏に、2回にわたって卒後臨床教育のあるべき姿について語っていただいた。1回目は、若き藤井医師が産婦人科医として何を考え、どう行動してきたか。

専門を選ぶということ

─最初に先生の医師としての出発からお聞かせください。

藤井 1965年に京都大学医学部に入学しましたが、3年目の1968年に大学紛争が起こり、京都大学、東京大学では闘争家が時計台を占拠し、大学はストライキに入って授業は完全にストップしてしまいました。約2年間、全く授業が行なわれなかったのです。

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