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「救急」~医師不足をどうやって補うか(1)
救急医療現場の取り組みを追う

2009/03/07
帝京大学ちば総合医療センター救急集中治療センター

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ER(救命救急室)の登場

 このような救急医療の窮状を改善し、救急医の負担を何とかしようと、医療側が行った取り組みの1つがER(救命救急室)というシステムだ。ER=救命救急センターと思っている人が多いが、ERとは“入院患者は診ずに、救急外来に来た患者だけを軽症から重症まで診療する”システムだ。軽症患者はそこで処置して帰す。重症の場合は、専門医を呼んで一緒に診察し、入院の必要がある場合は、専門医に引き継いでもらう。

 夜間でもしっかりとした診療体制をとるには、ERに夜間専門で診る医師がいるというのが合理的だ。現在、全国で夜間救急専門のERを開設する医療機関も増えている。
 同センターでは准教授(山下 雅知氏)がERを1人で担当している。夕方5時から翌朝9時までの16時間勤務を週3回。それ以外に連絡、報告、会議などの通常業務もあり、専任1人では、週3回が限度である。

 「悩みは若い医師が居つかず、一向に増員できない事です。確かに仕事はきついし、他科からER担当医は、“単に患者を割り振る厄介者”のように見られがち。ERに自分の存在意義を見いだせなくて、去っていく若い医師も多い。私が知る限り、きちんとERが機能しているのは福井大学の寺沢秀一先生のところくらいでしょう」と、福家氏は嘆く。

 アメリカのERの現場は、メディカル・スクールを卒業して5~6年目までの医師が担っている。経験豊富な医師たちは家に居て、電話で指示をするか要請があれば現場に出向く。ところが日本の若い医師たちは、そこまで育っていない。救急現場で戦力になるような教育を受けていないからだ。結局、年配の医師がいつまでも体を張るしかない。

 ERを機能させるなら、並の体力と頭脳をもった医師が普通の努力をして成り立つようなシステムを考えるべきであろう。

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リポート 医療の現場から 新着一覧

  • 地域医療の崩壊は食い止められるか 銚子市立総合病院「休止」と「再開」の狭間で(1)(2009年7月17日)
    ノンフィクションライター 田中幾太郎

     全国各地の自治体病院が苦境に陥っていると言われてから久しい。だが、根本的な解決策はまったく見いだされず、大半の施設は相変わらず、医師不足や累積赤字に悩まされている。昨年10月に診療を停止した銚子市立総合病院も、地元住民の願いに反して、8ヵ月以上が経過した今も再開の目処は立っていない。同病院のケースは多くのメディアでも採り上げられ、世間の注目を集めたが、なぜ、ここまで追い詰められたのか、背景に横たわる複雑な事情が正確に伝わっているとは言い難い。これから3回にわたって、その裏に隠された真相を洗いだしながら、地域医療復興へのヒントを探ってみたい。(続きを読む

  • 「きちんと知りたい妊娠の心得11カ条」 (2009年5月30日)
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     「セックスをしたら妊娠します」「この男の子供を産むためなら死んでもいい!と思うような男の子供しか妊娠してはいけません」・・・・・・など、タイトルだけ読むと、当たり前のことばかり並べた「きちんと知りたい妊娠の心得11カ条」(表1)が話題を呼んでいる。 書いたのは、川崎医科大学産婦人科非常勤講師・宋美玄氏。今年で産婦人科医になって9年目の女性医師だ。学生時代には、21世紀医療フォーラムの代表世話人である大阪大学副学長・門田守人氏に薫陶を受けたという。(続きを読む

  • 「#8000」、「こどもの救急」を知っていますか?(2)(2009年4月21日)
    取材:21世紀医療フォーラム取材班シニアライター 森 裕

     発熱や下痢、嘔吐・・・子どもが急に具合が悪くなることはよくある。それも夜間や休日、病院がやっていない時に限って起こったりする。今は核家族化が進んでいるから、近くに相談相手になってくれる年寄りもいないし、少子化で、育児の経験が乏しく、母親は不安に駆られる。 あわてて24時間対応の救命救急センターに飛び込むと、すでに同じような子どもを抱えた母親でいっぱいだ。長時間待たされることで、みんな殺気立っている。コンビニ受診*という後ろめたさも脳裏をよぎる・・・。 今回は、そんな母親の悩みを解消してくれる行政側、医療側の取り組みを紹介する。<br />*コンビニ受診:緊急性がなく軽い症状なのに、夜間/休日に病(続きを読む

  • 「#8000」、「こどもの救急」を知っていますか?(1)(2009年4月14日)
    取材:21世紀医療フォーラム取材班シニアライター 森 裕
  • 「救急」〜医師不足をどうやって補うか(2)(2009年3月25日)
    帝京大学ちば総合医療センター救急集中治療センター
  • 「救急」〜医師不足をどうやって補うか(1)(2009年3月7日)
    帝京大学ちば総合医療センター救急集中治療センター

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