なるべく早く自校のカリキュラムを調べ、今後の夏冬春の休暇がどれくらいの期間あるのか、確認することをお勧めする。もしカリキュラム編成が改変などで未定の場合でも、現在の上級生の休暇期間を知っておくことは、参考になるはずだ。
一方で、大学に残っている研修医や医師は「そんなに早い時期から行かなくてもよい。」とか「医者になったら遊べないんだから、いまのうちは部活や遊びに精をだせばいいよ。」などと甘い言葉を吹き込んでくるだろう。しかし、それは悪魔のささやきである。
大学病院に在籍する初期研修医のうち65.8%が自学出身であり(注2)、先輩後輩という関係から実習などで接することも多く、このような声を耳にする機会が多いのは事実だ。しかし、出身大学に残っている研修医は、学外の病院見学をあまりしていないことが多い。この様に学外の病院実習に行って、学内では得られない情報に触れる機会を持たなかった少数派の人達(卒業生の32.3%出身大学付属病院で研修(注3))が、学生の側で上記の言葉をささやくのである。
大学にとっては、学生が夏冬春の休暇の間は遊びに精をだし、部活に専念して、学外の病院見学などを行わない方が、確実に大学に残ってくれるので、都合がよいのは確かだろう。
私自身は、自分の将来に期するところがあったので、3年次の夏から、病院見学、病院実習を開始した。下の表にあるように、4年間で計17施設を訪れている。その経験から、病院見学、病院実習は3年次からでも決して早過ぎないと思う。
