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医者選びは女性が美容師を選ぶのに似ている「自分にとってかけがえのないもの」をあずけられる相手、とは

2009/05/12
医療コラムニスト 21世紀医療フォーラム取材班 狩生聖子

 久しぶりに実家に帰り、偶然開けた引出しには病院の診察券が山ほど入っている。母親がここ数年、原因不明のしびれで悩んでいる。「あの病院はいいよ」と噂を聞くたびに受診してみるが、なかなか効果が得られないのだという。
「A先生がいてくれたら、よかったのに」とぼやいている。数年前まで内科の医師として近くの総合病院に来ていたA医師はとても話しやすく、疑問があったら遠慮なくいえる雰囲気があった。治療方針も明確で、説明もわかりやすく、説得力があり、母はかかりつけ医としてその医師をとても頼りにしていたという。

だから、「大学に戻ることになってしまって……」といわれたときとてもショックを受けた。「じゃあ、先生のいる大学病院に通いますから」とまでいったという。しかし最寄りの駅から1時間以上もかかるその病院に行けるはずもない。引き継いでくれた別の医師に問題はなかったが、なんとなく疎遠になってしまったそうだ。
しかし私がネットで調べてみるとA医師が近郊のクリニックに週1で勤務していることがわかった。母親はとびあがって喜んだ。「早速、行ってみる」と意気込み、すっかり元気になってしまった。

私がこの一件から感じたのは、「医者選びは美容師を選ぶのにとてもよく似ている」ということだった。かかりつけ医と同様に、2、3カ月に1回は通うことになる美容院。納得がいく美容室、美容師に出会えるまで女性なら10軒以上の店をまわっている人も少なくないのではないだろうか。私もその1つで、診察券ならぬ美容室のメンバーズカード(ほとんどが1、2回でやめてしまったもの)かなりたまっている。
 一方、「この人だ」と思う美容師に出会ったら何年もその店に通い続ける。私の知っている女性は関西に引っ越してもヘアスタイルのためだけに東京の美容室に通っている。現在、美容室は乱立し、生き残りが大変な業界だが、客の満足度が高い店には顧客が集中し、予約がなかなかとれない状況なのだ。

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私の考える良い医者・良い医療 新着一覧

  • 医者選びは女性が美容師を選ぶのに似ている「自分にとってかけがえのないもの」をあずけられる相手、とは(2009年5月12日)
    医療コラムニスト 21世紀医療フォーラム取材班 狩生聖子

    久しぶりに実家に帰り、偶然開けた引出しには病院の診察券が山ほど入っている。母親がここ数年、原因不明のしびれで悩んでいる。「あの病院はいいよ」と噂を聞くたびに受診してみるが、なかなか効果が得られないのだという。「A先生がいてくれたら、よかったのに」とぼやいている。数年前まで内科の医師として近くの総合病院に来ていたA医師はとても話しやすく、疑問があったら遠慮なくいえる雰囲気があった。治療方針も明確で、説明もわかりやすく、説得力があり、母はかかりつけ医としてその医師をとても頼りにしていたという。(続きを読む

  • 一人の名医よりも複数の良医、有名病院よりも優良病院(2009年4月16日)
    統合医療福祉中村直行研究室 中村直行

     「良い医者、良い医療とは」と聞かれれば、医療を受ける側か、提供する側かによって返ってくる答えが異なる場合もあるでしょう。また、勤務医か開業医かによっても捉えかたに微妙な温度差が出てくる場合もあります。想定できる範囲で無理やり結論を引き出すと、患者やご家族のお気持ちや視点も理解できて、安全で最良の医療を最小必要限提供し、患者やご家族を安心させることができる医者や医療が、「良い医者、良い医療」ということになるのかもしれません。では、反対にお薦めできない医者とは一体どのような人なのでしょうか。あくまでも主観ですが、箇条書きにしてみましょう。(続きを読む

  • 臨床試験のプラセボ効果は排除の対象。
    しかし、医師の人間力は患者治癒の源泉
    (2009年4月13日)
    医療コラムニスト 21世紀医療フォーラム取材班デスク 油井富雄

    多くの場合、取材対象となる医師は、「その道の権威」「研究者として業績がある医師」「関係する医学学会で重要な位置にある医師」「肩書きが立派な医師」「コメントを的確に出してくれる医師」「話題となっている医師」……などである。(続きを読む

  • 良医はゼネラリスト(2009年3月25日)
    医療コラムニスト 21世紀医療フォーラム取材班シニアライター 田野井真緒
  • コミュニケーションの重要性(2009年3月7日)
    医療コラムニスト 21世紀医療フォーラム取材班記者 西森 聡

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