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臨床試験のプラセボ効果は排除の対象。
しかし、医師の人間力は患者治癒の源泉

2009/04/13
医療コラムニスト 21世紀医療フォーラム取材班デスク 油井富雄

多くの場合、取材対象となる医師は、「その道の権威」「研究者として業績がある医師」「関係する医学学会で重要な位置にある医師」「肩書きが立派な医師」「コメントを的確に出してくれる医師」「話題となっている医師」……などである。

一般雑誌や新聞を舞台にフリーで仕事を続けている私の名刺には会社名や媒体名がない。その時々で媒体(雑誌・新聞)の名前を提示するが、それによって態度が変わる医師がいる。

特に初対面の医師の場合は極端だ。誰でも知っているような“発行物数が多く、家庭に持ち帰れる媒体”なら取材はしやすい。しかし問題は、家庭に持ち帰れない週刊誌や夕刊紙の場合は、とかくえり好みをされてしまうケースがある。

週刊誌や夕刊紙には、ヌード写真や風俗店の情報満載のものもある。できればそういう媒体の取材は避けたい気持ちもわからないわけではない。

遠慮がちに出したヌード週刊誌に「こういう雑誌の読者にこそ」

まだ駆け出しのころ、がん治療では有名な医師を、ヌード写真、風俗記事満載の某週刊誌の企画で、訪ねたことがある。担当する記事は真面目なページ構成になるはずだが、自然とこちらも遠慮がちに掲載する週刊誌の見本を出した。

その医師は、雑誌を取るなりグラビアページを開いた。気鋭の医師で、いかにも硬そうな容貌をしている。「断られるかも」。取材対象者を目の前にして一抹の不安がよぎった。

すると、「いい雑誌じゃないか。こういう雑誌の読者にこそ、がんの早期発見の記事を載せてほしい。この雑誌、今晩当直だから読むよ」と快く取材に応じてもらったことがある。

一般の新聞や家庭で読める雑誌の健康記事を読む人は、日頃健康に注意している人も少なくないが、大人の遊び雑誌の中に健康記事があると、それで初めて自分の健康状態を振り返る人がいる――というのがその医師の言外の言葉のようだ。

最後には「できれば毎週送ってよ。元気がない男性患者さんにも見せるから」とまで言ってくれたのだ。

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私の考える良い医者・良い医療 新着一覧

  • 医者選びは女性が美容師を選ぶのに似ている「自分にとってかけがえのないもの」をあずけられる相手、とは(2009年5月12日)
    医療コラムニスト 21世紀医療フォーラム取材班 狩生聖子

    久しぶりに実家に帰り、偶然開けた引出しには病院の診察券が山ほど入っている。母親がここ数年、原因不明のしびれで悩んでいる。「あの病院はいいよ」と噂を聞くたびに受診してみるが、なかなか効果が得られないのだという。「A先生がいてくれたら、よかったのに」とぼやいている。数年前まで内科の医師として近くの総合病院に来ていたA医師はとても話しやすく、疑問があったら遠慮なくいえる雰囲気があった。治療方針も明確で、説明もわかりやすく、説得力があり、母はかかりつけ医としてその医師をとても頼りにしていたという。(続きを読む

  • 一人の名医よりも複数の良医、有名病院よりも優良病院(2009年4月16日)
    統合医療福祉中村直行研究室 中村直行

     「良い医者、良い医療とは」と聞かれれば、医療を受ける側か、提供する側かによって返ってくる答えが異なる場合もあるでしょう。また、勤務医か開業医かによっても捉えかたに微妙な温度差が出てくる場合もあります。想定できる範囲で無理やり結論を引き出すと、患者やご家族のお気持ちや視点も理解できて、安全で最良の医療を最小必要限提供し、患者やご家族を安心させることができる医者や医療が、「良い医者、良い医療」ということになるのかもしれません。では、反対にお薦めできない医者とは一体どのような人なのでしょうか。あくまでも主観ですが、箇条書きにしてみましょう。(続きを読む

  • 臨床試験のプラセボ効果は排除の対象。
    しかし、医師の人間力は患者治癒の源泉
    (2009年4月13日)
    医療コラムニスト 21世紀医療フォーラム取材班デスク 油井富雄

    多くの場合、取材対象となる医師は、「その道の権威」「研究者として業績がある医師」「関係する医学学会で重要な位置にある医師」「肩書きが立派な医師」「コメントを的確に出してくれる医師」「話題となっている医師」……などである。(続きを読む

  • 良医はゼネラリスト(2009年3月25日)
    医療コラムニスト 21世紀医療フォーラム取材班シニアライター 田野井真緒
  • コミュニケーションの重要性(2009年3月7日)
    医療コラムニスト 21世紀医療フォーラム取材班記者 西森 聡

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