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コミュニケーションの重要性

2009/03/07
医療コラムニスト 21世紀医療フォーラム取材班記者 西森 聡

ここでは、一市民の立場から、「患者の家族にとっての良い医者、良い医療」という視点で考えてみたい。

 患者が意識不明の状態にある場合など、患者が医者と直接コミュニケーションをとれない場合はままある。その場合、医師や医療機関は、患者家族に対して症状の説明を行い、今後の対応を提案していくことになる。これは、末期がんなどで余命の限られた患者に対しても同様である。

 このように、医師や医療機関が、患者本人に対してではなく、患者の家族を相手に医療行為について説明する機会は、高齢者の比率が増えるにつれ、ますます多くなっていく。

 自らの意思を明らかにできない患者を抱える一般の家族にとっての「良い医者、良い医療」とは、一にも二にも、医療者である医師とのコミュニケーションが図られているかにかかっている。

実際、医療についてさしたる知識を持たない人間が、いまかかっている医師や通っている病院が良いかどうかを判断しようとするなら、医師や医療機関が図るコミュニケーションから“推し量る”しか術はないのである。

 医師や医療機関が患者家族に伝えるべきことは、実に多岐にわたっている。

 回復の見込みのない患者にその旨を伝えるか否か。手術、投薬などさまざまな治療法の効果と問題点。リハビリや予後治療について。その病院で治療を続けるか、転院するか、自宅に戻るか、それぞれの場合のメリット、デメリット。最近では、医師や家族の思惑とは別の次元の判断──各種法規制によって余儀なく転院、退院させられる場合もあり、そのことが深刻な社会問題となっている。

 一方、生きるか死ぬかの瀬戸際で苦しんでいる身内を前にしたとき、十分な医療知識を持たない患者家族は、医師にすべてを託すほかないとわかっていても、戸惑い、興奮し、適切な対応ができない。そのような患者家族に対しても、医師や医療機関は、冷静かつ丁寧に、現状、治療法、治療の結果として起こる可能性のある問題点等を説明し、理解し納得してもらわなければならないのである。

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私の考える良い医者・良い医療 新着一覧

  • 医者選びは女性が美容師を選ぶのに似ている「自分にとってかけがえのないもの」をあずけられる相手、とは(2009年5月12日)
    医療コラムニスト 21世紀医療フォーラム取材班 狩生聖子

    久しぶりに実家に帰り、偶然開けた引出しには病院の診察券が山ほど入っている。母親がここ数年、原因不明のしびれで悩んでいる。「あの病院はいいよ」と噂を聞くたびに受診してみるが、なかなか効果が得られないのだという。「A先生がいてくれたら、よかったのに」とぼやいている。数年前まで内科の医師として近くの総合病院に来ていたA医師はとても話しやすく、疑問があったら遠慮なくいえる雰囲気があった。治療方針も明確で、説明もわかりやすく、説得力があり、母はかかりつけ医としてその医師をとても頼りにしていたという。(続きを読む

  • 一人の名医よりも複数の良医、有名病院よりも優良病院(2009年4月16日)
    統合医療福祉中村直行研究室 中村直行

     「良い医者、良い医療とは」と聞かれれば、医療を受ける側か、提供する側かによって返ってくる答えが異なる場合もあるでしょう。また、勤務医か開業医かによっても捉えかたに微妙な温度差が出てくる場合もあります。想定できる範囲で無理やり結論を引き出すと、患者やご家族のお気持ちや視点も理解できて、安全で最良の医療を最小必要限提供し、患者やご家族を安心させることができる医者や医療が、「良い医者、良い医療」ということになるのかもしれません。では、反対にお薦めできない医者とは一体どのような人なのでしょうか。あくまでも主観ですが、箇条書きにしてみましょう。(続きを読む

  • 臨床試験のプラセボ効果は排除の対象。
    しかし、医師の人間力は患者治癒の源泉
    (2009年4月13日)
    医療コラムニスト 21世紀医療フォーラム取材班デスク 油井富雄

    多くの場合、取材対象となる医師は、「その道の権威」「研究者として業績がある医師」「関係する医学学会で重要な位置にある医師」「肩書きが立派な医師」「コメントを的確に出してくれる医師」「話題となっている医師」……などである。(続きを読む

  • 良医はゼネラリスト(2009年3月25日)
    医療コラムニスト 21世紀医療フォーラム取材班シニアライター 田野井真緒
  • コミュニケーションの重要性(2009年3月7日)
    医療コラムニスト 21世紀医療フォーラム取材班記者 西森 聡

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