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独自に養成した12名のスペシャル医療クラークが活躍する京都医療センター

2009/12/08
21世紀医療フォーラム取材班シニアライター 田野井真緒

独立行政法人国立病院機構京都医療センターに初めて医療クラークが誕生したのが、2009年の春。半年前、2名しかいなかった医療クラークは12診療科12名に増えた。「医師がその職能を十分に発揮できる環境をつくりたい」と、藤井信吾院長が英断を下した医療クラーク導入だったが、今では「医療クラークは私の診療科に欠かせない。やめてもらっては困る」と医師に言わせるほど必要不可欠な存在になってきている。前回は、同医療センターのスペシャル医療クラーク養成コース第一期生2名の仕事ぶりを紹介したが、今回は新たに仲間に加わった10名のスペシャル医療クラークの歩みから、医療クラークとして資質やその職能について考えてみたい。なお、「スペシャル医療クラーク」は、医師の事務作業を補助するだけでなく、能動的に日常診療をサポートすることを期待されて京都医療センターが独自に考案した名称。そのため、同センターの医療クラークは、すでに何らかのスキルを身につけている人が多いのが特徴だ。


(撮影・編集 小松崇)

「最終的には80名前後は必要」と、藤井院長


独立行政法人国立病院機構・京都医療センター院長 藤井信吾 氏

京都市の南東部、伏見区の中央部にある京都医療センターは、26診療科を標榜する高度総合医療施設である。内分泌・代謝疾患の準ナショナルセンターであり、成育医療の基幹医療施設、がん・循環器・感覚器・腎疾患の専門医療施設に指定され、エイズ診療、国際医療協力の機能も付与され、平成19年には地域がん診療連携拠点病院にも指定された。

同病院の入院患者は常時520~530名を数え、外来患者数は1日1300人を超える。

日々の診療活動の中で医師の頭を悩ませることの1つは膨大な書類作成業務。医師の傍らで、医師にかわって外来カルテ入力や検査結果入力、処方オーダー、診療予約、入院予約、治験データ整理、退院サマリーなどさまざまな書類作成を代行入力するスタッフがいれば、医師はキーボードに向かっていた手を休めて患者に向きあうことできる。そんな思いで始まった京都医療センターのスペシャル医療クラーク養成だったが、養成コースを開設して半年あまり、「私も医療クラークになってみたい」と多彩で有能な人材が集まり、医師の手足となって活躍するようになった。

「当初は50名配置を目標にしていましたが、最終的には80名くらいは必要になるかもしれない」と語る藤井院長は、自前で養成したスペシャル医療クラーク12名の仕事ぶりから確かな手ごたえを感じているようだった。

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