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“知られざるがん”小児がんへの正しい理解と、小児がんの子どもたちへの支援をめざして

2009/11/16
NPO法人 ゴールドリボン・ネットワーク 理事長 松井秀文 氏

CD「記憶」より子

また、シンガーソングライターのより子さんは、小児がんのため2歳から5歳までを病院で過ごし、22歳で卵巣膿腫になったという自らの経験から、かつて自分がお世話になったお医者さんと看護師さんに対する感謝をこめて、看護学校や病院でのライブをしたり、CDレコードの売り上げの一部を我々のゴールドリボン・ネットワークに寄付いただいたりしてご協力をいただいております。また、オーシャンアスリートの鈴木一也さんからは、お子さんが小児ヘルニアを患った経験から、何か手伝いたいとの申し出があり、小児がん支援と銘打っての社会貢献活動「大島―茅ヶ崎60キロ泳断プロジェクト」で、支援金の一部を寄付していただきました。

――現在、松井さんが小児がんやその患児に関して、最も憂慮されていること、最も解決すべき問題として考えられていることは何でしょうか。また、一般の方々に小児がんについて、これだけは知ってほしいということがありましたら、教えてください。

松井 まずは、小児がんについて正しく理解してほしい。そして、小児がんの子どもたちが復学する際の受け入れをスムーズにしてほしい。彼らが合併症を持って生きていく上での社会の受け入れについても、やはりなんとかスムーズにもっていけるよう、私どもは役に立ちたいと思っています。

さらに、かなり治る病気になったとはいえ、再発した小児がんの場合は治癒率が低いので、再発がんについても治る病気になるように研究助成できればと思っています。そして少しでも合併症がなく、障害なく治るような治療になっていくことを願っています。そういう面で、我々もできるだけの支援をしたいと考えています。

小児がんの子を救うということは、その子の可能性をも救うことです。そういうトータルな支援をするためにも、患児が世の中に出ていける場をきちんとつくっていくようにしたい。
シンガーソングライターのより子さんは、今でも薬を飲みながら頑張っています。小児がんのことを理解してもらい、小児がんの子たちの希望となってもらうためにも、彼女にはますます活躍して、いろんな場で体験を語ってもらうことが大事だろうと思います。そういう意味でも、我々は彼女の活動を支援していきたい。

国の進めるがん対策では、小児がんは取り残されていると思います。各県ごとのがん対策推進計画でも、小児がんに触れているのは、山形、青森、茨城、静岡、愛知、大阪と限られています。がん患者の実態が見えなければ対応のしようがありません。まずは、「小児がん」のがん登録の推進が急務ではないでしょうか。

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