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次世代のライフサイエンスの担い手を対象に、「ノバルティス バイオキャンプ国内大会2009」が開催

2009/08/17
取材:21世紀医療フォーラム取材班チーフ 池畠宏之 構成:同ライター 原田英子

最終プレゼンテーション

ベストチーム賞は、「ANGIO FUSE」と題して、“糖尿病を引き起こす新たな原因物質を見つけ出し、これに作用する2種のバイオ医薬品の候補を発明。これは、単独でも有効であるが、併用によりさらに効果が増す。今後、臨床開発を進め、ヒトでの有効性と安全性を確認する予定である”と発表したAチーム6人(森谷純治、福光剣、小暮遼、山内慎也、Sylvia Victor、山中陽介の各氏)。

そしてもう1チーム、特別賞としてイノベーション・チーム賞を贈られたのが、“動脈硬化を治療する画期的な技術を開発。これは、ある種のバクテリアを血管内の動脈硬化巣に誘導し、バクテリアが出す物質により、硬化した部分を分解して、血管壁を修復する技術である。バクテリアは、注射により導入可能なため、外科的な処置が要らず、患者に優しい技術といえる”と発表したYWC Inc.のDチーム5人(金子和真、山崎慶太、村野友幸、Sharon Marie Bahena-Garrido、藤本卓の各氏)。

YWCの仮想社名は、米国オバマ大統領のキャッチフレーズ=Yes We CanをもじったYes, We Can。審査委員、会場からは、このウイットに大きな賞賛の声が上がり、「Prize for Madness」という講評が贈られた。

この2チームからは、それぞれCEOを務めた、Sylvia Victor氏と、金子和真氏が個人賞を受賞。そして、もう1人、EチームでCEOを務めた畑俊行氏も個人賞を受賞して、3人がボストン国際大会への切符を手にした。

審査委員からは、チームワークのよさ、機器トラブルに際してのリスクマネージメントの見事さ、1日で完成度を高めてきたことへの賛辞など、各チームとも甲乙つけがたいほどジャッジが難しかったことを最初に断ったうえで、「ボストンで勝てそうな人を選んだ。新しいチャレンジで成長を見せてほしい。Try!」とエールが送られた。

最後に受賞者たちの声を紹介して、ボストンでの健闘を祈ろう。

「困惑してる。こりゃ、勉強せなあかんやろって感じ。CEOとして心がけたのは、10分という時間枠でそんなにたくさん喋っちゃいかん、ポイント絞ろうぜということ。今回はたまたまチームが移植関係のことを選んでくれたから、僕の知識を生かせる場面もありましたが、ボストンまで3ヵ月。自分から出せるものをもうちょっとつくらなくちゃ。陰でニコニコ笑ってるだけのティピカルな日本人になったらまずいですよね」。(畑 俊行 氏:京都大学・大学院生:EチームCEO)

左から Sylvia Victor 氏と三谷社長/金子和真 氏と三谷社長/畑 俊行 氏と三谷社長

「満足のいくプレゼンテーションができたと思います。発想自体もすごくおもしろかった。チームメイトにも恵まれて、チームとしては自信があったので、チャンスはあるかなとは思っていました。自分自身の英語の力を自覚してるので、なんとかパフォーマンスで盛り上げていきたいと思ってベストを尽くしました。ボストンに向けては、今日一晩寝て、ゆっくり考えます。でも、審査員の先生方には、リーダーシップとか、クリエイティビティとかに期待していただいたみたいなので、ボストンでもそこの部分は失わずに、英語力に磨きをかけて死ぬほど頑張ります。きっと、誰とやってもおもしろいと思うので」。(金子和真 氏:東京大学・大学院生:DチームCEO)

「周りの方々のお知恵を拝借しながら、最終的にチームワークで掴んだ受賞だと思います。個人個人が自分のやるべきことを完璧にやった上で、何度もリハーサルを重ねてチームとして一致団結して臨んだことが良かった。審査員や他の発表者の方々からいただいたアドバイスをもとに、国際大会に向けて改良を加えていきます。ボストンへの出場は、サポートしていただいた東大や理研、お世話になったすべての方々への恩返しの絶好のチャンス。全力を尽くします」。(Sylvia Victor 氏:東京大学・大学院生:AチームCEO)

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