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次世代のライフサイエンスの担い手を対象に、「ノバルティス バイオキャンプ国内大会2009」が開催

2009/08/17
取材:21世紀医療フォーラム取材班チーフ 池畠宏之 構成:同ライター 原田英子

ノバルティスファーマ 代表取締役社長 三谷宏幸 氏

財団法人ノバルティス科学振興財団(理事長・金子章道)とノバルティスファーマ株式会社(代表取締役社長・三谷宏幸)主催により、本年10月に米国ボストンで開催されるNovartis International Biotechnology Leadership Camp 2009への参加者を選出する日本代表選考会「ノバルティス バイオキャンプ国内大会2009」が、6月25日(木)、26日(金)の2日間にわたって開催された。
次世代のライフサイエンスの担い手を対象に、専門分野の研鑽に加え、同時にビジネスマインドを育成しようとの試みである「ノバルティス バイオキャンプ」。21世紀医療フォーラム取材班は、2日間にわたりこの催しを取材した。

「ノバルティス バイオキャンプ国内大会2009」には、全国から応募した若手ライフサイエンス(医学、生物学、バイオテクノロジー、経営学等)専攻の大学生、大学院生、研究者の中から書類選考を経て選ばれた26名が参加。国籍や性別が片寄らないように5チームにグループ分けされた初対面同士のメンバーが、テーマ決めから構成、役割分担、パワーポイントスライド作成までを、実質1日という短時間での共同作業で練り上げていく。

初日午後からのワークショップでは、ファシリテーターたちのアドバイスを得て、夕方からの中間プレゼンテーションへ。そこから完成度を高めて、翌日の最終プレゼンテーションで、ベストチーム賞と世界大会参加資格となる個人賞をかけて、「仮想のバイオビジネス起業プラン」を発表、競うというものである。

初日、ノバルティスファーマ西麻布本社会議室で行われた開会式では、三谷宏幸社長が、2005年から始まったこのバイオキャンプの目的に触れ、「同年代の志を同じくする人たちに多くの国から集まっていただき、高度な知的レベルでの国際交流をしていただくこと。
さらに、才能豊かな若い研究者同士の出会いと、国際社会における発掘の機会を提供し、グローバルに活躍できる人材を育てることを、当社の社会的使命の1つと考えています」と挨拶。そして、本国内大会の講演のゲストやファシリテーターを紹介し、謝辞を述べるとともに、「こういう超一流の方々から、1つでも多く新しいことを学んで、今後の学業や研究、仕事に生かしていただきたい。この2日間、積極的に議論に参加して、友だちをつくり、実り多いバイオキャンプにしていただきたい」と結んだ。

左:理化学研究所・発生再生科学創業研究センター、システムバイオロジー研究チームリーダー 上田泰己 氏/右:スカイラインベンチャーズ 代表 金子恭規 氏

続いて講演が2題。まず、米国に拠点を持つスカイライン・ベンチャーズ代表の金子恭規氏は、「人がカギ」であることを強調し、投資する対象を見極めるときにも「事業計画そのものの重要性よりも、どういった人がやるのか。そして、どのように問題を解決しようとするのか。障害に直面したときどう克服するのかを重要視すべき」と述べた。

独立行政法人理化学研究所 発生・再生科学総合研究センター システムバイオロジー研究チームリーダーの上田泰己氏は、体の中の時間について、喘息や心筋梗塞、脳出血の起こりやすい時間や、午後4時くらいに体力が最高になることなどを解説し、「様々な体の現象は、ある種の時間軸を持っている。それを制御しているのが体内時計であり、体内時計が壊れたり老化すると、リズム障害が起きる。こうした新しい発見や知見を目指して、試行錯誤しながら、堅実にコアなことをやり続けることが大切」と語った。

この後、初対面のメンバーで構成された5チームは、医学、バイオ、経営学などそれぞれの強みを活かしながら、「仮想のバイオビジネス起業プラン」構築に向け、テーマ決めから構成、役割分担、パワーポイントスライド作成までを、実質1日という短時間での共同作業で練り上げる作業に入った。

「仮想のバイオビジネス起業プラン」構築の訓練は、 次世代のライフサイエンスの担い手を創る

国内大会2日目、六本木アカデミーヒルズに会場を移しての最終プレゼンテーションでは、各グループとも緊張のうちに発表を終えると、全力を尽くした充足感に浸って結果発表を待ちながら、写真撮影をしたりと和やかに交歓。

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