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医療と情報~そもそも医療情報とは一体何なのか

2009/03/26
統合医療福祉中村直行研究室 中村 直行 

1人の患者の診療が、医療情報の基盤

 診断の結果、症状に適応する薬が処方された場合には、あなたはその処方箋をもって調剤薬局へ向い、薬剤師が処方箋という情報に基づいて薬を用意し、起きうる副作用の説明書と共にあなたに渡します。

 医師によって検査が必要と判断されれば、当日の検査か数日後の予約を入れることになるでしょう。

 これらの経緯は、そのクリニックがあなたの掛かりつけであれば、既に存在するカルテというあなたの個人情報記録紙に追記され、初めての場合は初診として新しいカルテに書き込まれます。

 検査の結果は、色々な数値や画像データとなって情報化され、症状や病態ならびに投薬、通院、入院、手術を含めた治療方針等々と共に、医師によりあなたや必要によってご家族に具体的に説明され、あなたやご家族が納得すれば治療が開始されます。これはインフォームドコンセント(納得診療)として定着しつつあります。

 これら一連の流れは、現場や検査機関等のさまざまな情報に基づいて行われています。検査の結果により、複雑な疾患であったり手術をしたりするのに高度な医療機器が必要だったりする場合には、紹介状という診療情報提供書にあなたの疾患に関するいろいろな情報が盛り込まれ大きな病院に転送されます。

 治療の過程で、医師からあなたやご家族に新薬候補で未承認の薬剤の臨床試験である治験への参画・協力希望の有無を聞かれる場合もあるでしょう。

 もし、あなたやご家族が未承認の薬剤を治療に使うことを了承され治療に取り組まれたとすると、その奏功結果は他の患者の情報と共にデータとして集積され、学会で発表されたり薬剤を承認する監督官庁に報告されたりします。

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