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「うつ病」いかなる病気なのでしょうか?

2009/06/21
大西秀樹

 皆様、お仕事ご苦労様です。
 仕事が増えて毎日残業。家には寝に帰るだけ。休日は疲れを取るだけで精一杯。ストレスの多い今日この頃だと思います。ストレスの増加はメンタルに影響するのですが、そのときにうつ病にかかってしまうこともあります。

 今日のテーマは最近職場で増えているうつ病の問題です。うつ病は一体どのような病気なのか、お伝えしたいと思います。

脳の病気である
 うつ病という病気は完全に解明されているわけではありませんが、脳の活動に大切な働きをするセロトニンという物質が不足していることが原因の一つとして推定されています。

 うつ病患者さんは会社での仕事が遅いこともあるし、決断力にも欠け、怠けているように思えるかもしれません。でも、仕事が遅いのには訳があります。仕事をしたいのですが、セロトニンという物質が不足して、頭が動かなくなってしまうのです。このため、決断したいが、決断できず、動きたいが、動けないのです。

 決断できないというのは、会社の仕事が決定できないということから、スーパーマーケットの買い物で豚肉と牛肉どちらを買ってよいのか分からないというところまで生活のすべての領域に波及します。動けない時には、身体の病気にかかっていると思えるほどです。

 うつ病は脳の病気です。ですから、治療が必要です。治療にはこの不足しているセロトニンが正常なレベルになるような薬物療法を行います。脳を休ませる必要があるので、休養がとても大切です。

苦しい病気である
 うつ病というと“うつっぽくなる病気”とお考えでしょうか?うつ病から回復した患者さんにうつであったときの話を聞きますと、『苦しかった』、『もう、二度と経験したくない』などの答えが戻ってきます。『苦しくて自殺したほうが楽に思えました』という患者さんもいます。

「気分が滅入った」という程度のものではありません。患者さんは想像を絶する苦しみを経験している場合もあると覚えておいて下さい。

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