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大切な人を救う!~ 心理的サポート

2009/06/12
水木 さとみ

 では、ここで、ストレス状態に陥っている方をサポートしていくにあたって、大切なポイントに触れていくことにしましょう。

(1)自分の状態を知る!無理をしない!

 悩みをもった人の話を聴くためには、自らの状態を安定させることが大切です。人はみな、生身の生き物であり、感情をもち、気分の変化もあるものです。まずは自分のコンデイションを知ることが大切です。

 気分が落ち込んでいる時、過労が続いている時などは、ものの感じ方やとらえ方も変わります。マイナス思考が頭を支配していくことで良い方向性には進みません。そんな時は、無理をせず少し距離をあけましょう。身体を休め調子を整えることで、気分もスッキリとしていきます。この状態こそが、相手の話を聴くにあたってとても良い条件となります。

(2)何かをしようとするのではなく、ただ話を聞いてあげること

 心理療法家ロジャーズは、カウンセリングの中での傾聴姿勢が最も重要であることを提唱しました。人は感情をもつ生き物です。相手の話を聴いているなかで、様々な想いや感情が生じることがあります。ロジャーズはその感情に気づき、自らの感情を移入しないよう常に「中立な立場」で相手の話を聴きなさいと言っています。

 人は、不安な時、誰かの意見を聴く事よりも何かのアドバイスを受けることよりも、自分の話が相手に伝わり、理解してもらっていると感じた時に心が落ち着きます。

 まずは、相手の話に耳を傾けてあげてください。自分の意見を入れず、感情を入れず、ただただ、相手の話を真剣に聴いてあげるのです。

(3)心理的安心を与える共感姿勢

 人が相手からの印象を感じとる大半の情報は、言葉以外だからだと言われています。つまり、人は、相手の表情・仕草・姿勢・感覚・空気感といった言葉ではない情報から大半を感じ取ります。(正確に言うと声の調子から感じとる情報も無視できません)。

 このことは、TVのニュースで流れる謝罪会見からも私たちは経験しています。「大変申し訳ございませんでした」といくら丁重な発言であっても、“本当にそう思っているのかしら”と、不信感を抱いてしまうことさえあります。

 これは、会見する本人がいくら丁重な言葉を並びたてても、本心でそう思ってなければ決してこちらには伝わらないということを物語っています。

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