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『術後は1週間の入院が必要です』という主治医。日帰り手術を行っている施設もあるのに、なぜ?

2010/04/23
21世紀医療フォーラム取材班 ライター 狩生聖子

朝、病院に行き、手術を受けて午後3時には退院した。当日は少々発熱し、痛みもつらかったようだが、それでも、「結果的に誰の手も借りずにすんだ」と喜んでくれた(もちろん、医療費も安くすんだことも)。つくづくインターネットというのは便利だと実感した。叔父はパソコンが使えなかったが、多くの患者がこうして情報収集しているのだろう。

病院がホームページを充実させ、問い合わせの体制を整えていれば、患者のアクセスはますます増えるということは容易に想像できる。しかし、一方で納得ができない思いも残った。そもそも叔父が最初にかかった病院の主治医は、なぜ日帰り手術など、他のシステムについての情報を示してくれなかったのだろう。その病院は都内の有名大学から外科医がたくさん派遣されてくる、それなりに評判のいい病院なのだ。

自信があるから、あえて他の情報を示さなかったのか。しかし、「うちではやってないけれど、短期入院できるところもありますよ」くらいのことは、言えなかったのだろうか。日帰り手術にも術後の痛みやこれにともなう不安など、デメリットはある。主治医の説明次第では、叔父は「入院のほうがいい」という選択をしたかもしれない。

また、結果的に「日帰り手術」を選んだ場合でも、まずはこの主治医にお願いして紹介状を書いてもらっていたと思う。しかし、そうはならなかったので、(叔父が紹介状を頼みづらいということで)、新たに受診した病院で同じ検査を受けることになってしまった。医療機関を探す手間に医療費も余分にかかったわけだ。

おそらく同じようなケースはたくさんあるのだろう。患者側としてはドクターショッピングをしているつもりはないが、結果的にそうなってしまっている可能性は否定できない。同じような例が増えるほど無駄な検査が増え、医療費全体の無駄遣いにつながる。とはいえ、これといった解決法はみつからない。患者側ももっと主治医に質問をぶつけられたらよかったのかもしれない。いろいろ考えさせられる出来事であった。

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