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『術後は1週間の入院が必要です』という主治医。日帰り手術を行っている施設もあるのに、なぜ?

2010/04/23
21世紀医療フォーラム取材班 ライター 狩生聖子

「日帰り手術を受けられますか?」各医療機関にメールで問い合わせて、情報をゲット。


叔父(70代)が鼠径ヘルニアになった。いわゆる脱腸だ。地元の総合病院で診断・検査を受けたすぐ後に電話がかかってきた。主治医からは、「手術をしましょう。難しい手術ではありませんから、安心してください」といわれた。但し、「術後は1週間の入院が必要」とのことで、「少々、困っている」という。叔父の奥さんである叔母はここ数年、体が弱く、寝ていることも多い。料理などの家事は叔父の仕事である。入院の間、家を任せられる人の手配が必要だ。
「娘に来てもらうしかないが、子どもが生まれたばかりだしね」と気兼ねしている。

何か役にたてれば、と私はまず、鼠径ヘルニアについてインターネットで調べてみた。すると出てくる、出てくる……。術式もさまざまだが、2泊3日の短期入院から、1泊入院ですむ施設がある。さらに日帰り手術を実施しているところもけっこうある。鼠径ヘルニアで手術をする人の数は成人だけで年間11万人余といわれている。外科の中でも最も多い病気という。それだけに痔や下肢静脈瘤などと同様、体に負担が少なく、短期間で日常生活に復帰できる方法が普及していることがわかった。

叔父にこれを話すと大喜びで、「パソコンが使えないので、ぜひ、詳しく調べてほしい」という。

叔父の通えるエリアで短期入院を実施している施設は2つあった(1つは日帰り)。そこでメールの問い合わせ欄から、叔父のこれまでの経緯と短期入院の実施状況について、問い合わせをした。メールは電話と違って、「今、連絡したら迷惑なのでは?」と躊躇することもないので便利である。

さて、問い合わせの結果はというと、いずれの施設からも丁寧な回答をいただいた。「診察してみないとなんともいえませんが、適応であれば希望する方法での手術ができるので、ぜひお越しを」といった内容だった。ただし、回答が来るまでの期間には大きな差があった。一方の施設は即日回答だったが、もう一方は約1週間後だった。叔父は即日、回答をくれた「日帰り手術」のできる病院を受診し、翌週には手術を受けた。

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