日経メディカルのロゴ画像

怒る医師は嫌い

2009/06/01
21世紀医療フォーラム取材班 ライター 狩生聖子

イライラしない医師には高い評価が

 私が小さい頃は、ささいなことで怒る医師がたくさんいた。何か質問しようものなら、露骨に嫌な顔をする。それでも母親たちは文句もいわず、「怖いけれど、上手な先生だから」「先生におまかせすればいいから」とむしろ尊敬の念を持って受診していた。

 しかし、今やそうではない。「心筋梗塞を起こしたのに喫煙をやめない患者を叱咤する場合」など、医師の責任感や必要性から怒るケースは別として、特に女性では、「怒る医師」に嫌悪感を強く持つ人が多いということを医師は知っておいたほうがいいだろう。

 実はこのコラムを連載するにあたって、複数の女性たちに「かかりたくない医師は?」という質問を投げかけたところ、「怒る医師」が上位だった。中には、「患者には愛想がいいのに看護師さんをものすごく怒っている医師がいて、これがすごく嫌だった」という人も。

 逆に、「こんな医者は尊敬できる」という例に、「どんなに混んでいて忙しくても、テンションが変わらない医師」という意見が複数あった。34歳の女性会社員(営業)にはアレルギーの持病があり、都内のクリニックに通院している。しかしそこはいつも混んでおり、1~2時間待ちはざらだ。しかし院長である主治医がわずかでもイライラしている表情を見たことがない。淡々とした表情で診察をし、説明もきちんとしてくれるのだそうだ。

「あの忙しさ。私だったらキレてしまうと思います。実際、クリニックのスタッフたちはけっこうイライラしている。『あの病院がもっているのは院長のキャラのおかげだろう』なんてほかの患者さんと話しているんです」。

 医師の態度を患者は実によく見ている。そして、きちんと評価しているということだ。評価された医師に患者が集まることはいうまでもない。

  • 1
  • 2
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

この記事を読んでいる人におすすめ