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千葉県の医療計画を審議する「千葉県医療審議会」が開催。地域医療再生を目指し、早急な計画実施を

2010/06/03
取材:21世紀医療フォーラム取材班 原田英子、構成:同 狩生聖子、文責:日経BP社BPNet編集プロデューサー 阪田英也

平成22年3月15日、千葉県医療審議会が千葉県中央区・ペリエホールにて開催された。自治体病院の休止で有名になった銚子市立病院(5月1日より一部、診療を再開)など、千葉県は地域医療崩壊の危機にあるといわれている。こうした問題解決に向けて、千葉県は地域医療再生に力を入れてきた。
葉県医療審議会では、県の担当者が平成23年度からの次期「保健医療計画」の考え方を報告。この他すでに計画実施中の「千葉県医療連携パス」、「東金市・九十九里町による地域医療センター」の進捗状況について説明があった。
(取材:21世紀医療フォーラム取材班 原田英子、構成:同 狩生聖子、文責:日経BP BPNet編集プロデューサー 阪田英也)

深刻な医師、看護師不足に対し、早急な対策が必要

千葉県では、地域医療提供体制の確保を目的として、平成17年度から5カ年の「千葉県保健医療計画」を策定、実施中である。この計画は、平成22年度で終了するため、平成23年度から始まる次期5カ年の計画の策定とその基本的な考え方について、千葉県健康福祉部からの報告があった。

これによれば、次期計画は、千葉県内の9つの地域(千葉、東葛南部、印旛、香取・海匝、山武・長生・夷隅、安房、君津、市原)を対象に検討される。

策定のポイントは「医療連携体制・ネットワークの充実強化」「在宅医療の充実や福祉分野との連携」「全県的に不足している医師や看護師の確保・育成の強化」「救急医療体制の整備や自治体病院の連携の推進、経営改善の支援等」だ。

次に「千葉県地域医療再生本部」の設置についての報告があった。この組織は、医療問題解決を目的に政府が設置した「地域医療再生臨時特例交付金制度」による交付金を予算とし、千葉県が実施する「千葉県医療再生プログラム」の主体となるもの。地域医療の崩壊は全国的に問題視されており、「地域医療再生臨時特例交付金制度」の交付金は、その解決の切り札として、各都道府県で期待されている。

「千葉県医療再生プログラム」は、千葉県の各地域の関係者間の意見交換により、銚子市立病院の休止で知られることとなったこととなった「香取・海匝地区」と、救急医療施設がなく、他の地域への搬送率が80%を超える「山武・長生・夷隅地区」の2カ所を中心に進められることになった。

平成21年度の同審議会では、「千葉県医療再生プログラム」の計画内容が審議されており、その後、国への申請、その承認が下り、すでに交付金の受け入れが行われている。また、「千葉県医療再生プログラム」は、平成22年度から5年間で実施されることとなっている。

県医療整備課の高橋氏は、「交付金については政権交代により、当初の3100億円が2350億円に減額され、財政の縮小によって計画案の見直しを余儀なくされた。特に香取・海匝地区では当初の100億円規模の計画が25億円規模に縮小されたが、この地区の大きな課題である医療機関の役割分担、機能再編、ネットワーク化はなんとしても維持することを心がけ、計画の絞り込みを行った」と述べた。

「千葉県医療再生プログラム」は、前出の千葉県保健医療計画と連動して行われることとなるが、プログラムを円滑に実施していくための主体は、千葉県地域医療再生本部に置かれる。

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