今年2月に乳癌の術後薬物療法としての使用が承認されたトラスツズマブ。投与スケジュールは、転移性乳癌の場合とは異なり、初回投与時には8mg/kg、2回目以降は3週ごとに6mg/kgだ。また、投与予定日より1週間を超えた後に投与する際は、あらためて初回投与時と同様の8mg/kgを投与することとなっている。
トラスツズマブを実臨床で利用するためには、投与方法のみでなく、その根拠となる科学的エビデンスの知識が不可欠だろう。
5月16日に開催された日本外科学会ランチョンセミナー(共催:中外製薬)「HER2陽性乳がんに対する新治療戦略」では、熊本大学乳腺・内分泌外科教授の岩瀬弘敬氏により、基盤となるエビデンスのレビューが行われた。
まず岩瀬氏は、トラスツズマブの投与対象となるHER2陽性乳癌患者が、日本にどれほどの割合で存在するかを語った。
続きはこちら(PDFファイルを別ウィンドウで開きます)