日経メディカルのロゴ画像

Nikkei Medical ONLINE日経メディカル オンライン https://medical.nikkeibp.co.jp/

2005. 11. 17

【AHA2005速報】

糖尿病患者における薬剤溶出ステント留置後の再狭窄の予測因子が明らかに

関連ジャンル:

心疾患 | 糖尿病

 ステントの長さ、喫煙、高感度C反応性タンパク質などが、糖尿病患者における薬剤溶出ステント留置後の再狭窄の予測因子であることが報告された。韓国Korea University Anam病院のSoon Jun Hong氏らが11月16日、セッション「Obesity、Metabolic Syndrome、and Diabetes」で発表した。

 糖尿病は、従来のステントを用いた経皮的冠動脈形成術 (PCI) 後の再狭窄の大きな危険因子である。薬剤溶出ステント(DES)が使われるようになってからは、再狭窄率が劇的に改善したが、糖尿病の症例では、期待された改善が見られていないのが現状のようだ。Hong氏らは、糖尿病の患者を対象に薬剤溶出ステントを留置した後に起こる再狭窄の予測因子を明らかにすることを目的に、レトロスペクティブな解析を行った。

 対象は、2003年3月から2005年1月までに韓国PCIデータベースに登録された症例のうち、薬剤溶出ステントを留置した840例。このうち糖尿病の患者は211例(25.1%)だった。追跡期間は6カ月。

 調査の結果、薬剤溶出ステント留置6カ月後の再狭窄(狭窄率>50%)例は、糖尿病群(211例)で20.9%に確認され、非糖尿病群(629例)の14.6%より有意に多かった(p<0.001)。

 糖尿病群を再狭窄が確認されたグループと確認されなかったグループに分けて比較したところ、多変量解析を行った結果、糖尿病群の薬剤溶出ステント留置後の再狭窄の予測因子は、ステントの長さ(オッズ比1.065、以下同)、喫煙(1.923、p=0.036)、高感度C反応性タンパク質(1.031、p=0.043)、薬剤溶出ステント留置前の血管内径(0.501、p=0.040)、ステント留置後のステント内最小血管径(0.447、p=0.039)と血管内径(0.455、p=0.026)などであることが分かった。

 研究グループは、「今回明らかになった予測因子は、糖尿病患者に対する薬剤溶出ステント留置の新たな展開に役立つだろう」と指摘した。(三和護、医療局編集委員)

(日経メディカル)

この記事を読んでいる人におすすめ