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2005. 11. 17

【AHA2005速報】

抗血小板薬clopidogrelとアスピリンの併用で冠動脈疾患の総死亡リスクが減少

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循環器

 冠動脈疾患の症例に対するアスピリンと抗血小板薬clopidogrelの併用療法で、冠動脈疾患の総死亡リスクが減少することが報告された。クリーブランド・クリニック財団のThomas J Helton, Anthony A Bavry氏らが11月14日、メタ分析の結果をセッション「Acute Coronary Syndromes - Medical Therapies」で発表した。

 研究グループは、冠動脈疾患に関する4つの大規模臨床試験(CREDO、CURE、CLARITY-TIMI 28、COMMIT)についてメタ分析を行った。対象は、アスピリンとclopidogrelの併用群の3万2022例とアスピリンとプラセボ併用の3万1996例の合計6万4018例に上った。

 この両群を比較し、総死亡、心筋梗塞の発症、脳卒中の発症、主な出血のそれぞれについて、相対的危険率を求めた。

 アスピリンの用量は、試験によって75〜325mg/日まで幅があった。一方のclopidgrelの用量は、介入時には75mg/日で標準化されていた。なお、COMMITを除くすべての試験でに介入前に300mgを投与されていた。

 追跡調査は、退院時から1年までを対象とし、この間での変化を併用群とプラセボ群で比較した。

 その結果、総死亡の併用群のプラセボ群に対する相対的危険率は0.93(95%信頼区間0.88-0.99、p=0.015)で、併用群の方で7%の減少がみられた。同様の結果は、心筋梗塞の発症(相対的危険率0.82、95%信頼区間0.75-0.89、p<0.0001) 、脳卒中の発 (相対的危険率0.43、 95%信頼区間0.72-0.97、p=0.018)でも確認された。

 一方、主な出血は、併用群で25%増加していた (相対的危険率1.25、95%信頼区間1.10-1.42、p=0.001) 。

 これらの結果から研究グループは、「clopidogrelとアスピリンの併用療法は、総死亡、心筋梗塞の発症、脳卒中の発症を有意に減少させる。この併用療法の効果を考えると出血の増加は、許容できる範囲なのではないか」などと考察した。(三和護、医療局編集委員)

(日経メディカル)

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